リーダーは、人のすることは信じてはいけない-「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方


判断は必ずしもスピーディでなくていい

・自信を持って意思決定できないときは、決定のタイミングを先延ばしする。つまり「今決定しない」ということを決定する。そして、どうしてもこの時点までに決めなければいけない、という時期を確認する。

・朝令暮改をしてもいいし、最終決定までに判断が揺れ動いてもいい。

「事実」と「判断」を混同しない

・事実を重視する。正しい事実を集める努力をする。

・大切なのは、「人を信じてもいいけれど、人のすることを信じてはいけない」ということ。

・まずは、事実を聞く。その上で部下はどう思ったのか、を聞く。これをやらないと、判断だけを聞いて終わってしまいかねない。事実がきけない。

 

前向きなチャレンジは、迷った時には、やってみる

・やらなかった後悔と、やった上での後悔であったら、やった上の後悔の方がずっといい。

・どれだけの損失が出るかをイメージし、どこまでの損失に耐えることができるか、それを判断した上で、決断する。

・ひとつは、チャレンジしろ、とはっぱをかけること。そしてもう一つは、万が一、失敗した場合は、責任はリーダーがとる、と明言すること。

 

いつでも「何とかなる」という感覚を持つ

・「この会社にいなければ自分はおしまいだ」などと思わない。

・自分にできる最大限のことをやれば、神様は悪いようにはしない。

 

部下の意思決定力を鍛える

・意思決定の瞬間は、実は部下を育成できる絶好のチャンスでもある。なぜなら、リーダーにとって一番求められるのは何かを「決める」ことだからである。だから部下に判断させ、理由を聞いてみる。

・売り手の場合も買い手の場合も、最終的にどう折り合いをつけるのか。相手側の立場に立った交渉技術や考え方についても、リーダーはしっかり部下に見せてあげるべきである。

 

リーダーは逃げてはいけない

・「上が決めたから」は絶対言ってはいけない。大切なのはどうしてそうなったのか、をしっかり部下に語れなくてはならないということである。

・「決断力」を日ごろから強く意識する。怒られても恨みを買っても、決めなければならないことがある。リーダーは恨みに任ずる覚悟が必要である。

・逃げないとはつまり、決断すること。だからこそ決断する力を磨いておかなければならない。

 

 

まとめ

大切なのは「人は信じてもいいが、人のすることを信じてはいけない」ということ。

人格的に優れており、仕事のスキルの高い部下がいるとすると、その人間の評価がそのまま仕事への評価に繋がりやすくなります。

ただその部下も生身の人間、どんなところで失敗を犯すかわからないですよね。

リーダーと呼ばれる人はその部下のことを信頼しながらも、部下のする仕事・行為に関しては常に細心の注意をはらい、確認作業を徹底するものだということですね。

 

ついこの間このことを痛感させられる失敗を犯してしまいました。

信頼できる人に仕事を任せていたら、その人が多忙のため任せておいたことを忘れていて、お客様に迷惑をかけることになってしまいました。

やはりたとえその人が人間的に信用できる人であっても、自分が確認作業を怠らないことが非常に大切だと実感します。

 

確認作業をするということは、責任を部下に追いやるのではなく、自分の責任を自覚することだと心得たいと胸に刻みました。

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リーダーは部下と飲みに行かない-「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方


■ピッチャーとサード、どちらが偉いか

・リーダーは偉いわけではない。単なる役割の違いである。

・「みんなを幸せにしたい」という思い。これこそが、リーダーの最大の原動力でなければならない。

 

■部下に関心を持つことから始めなさい

・興味を持たれていない、関心を持たれていない、というのが、部下としては一番つらいことなのです。

・ちゃんと見てくれている。自分たちのことに関心を向けてくれている。それを感じるだけでスタッフのモチベーションは圧倒的に変わってくる。

・飲みに行かなくても本音が聞けるような関係を日ごろから作っていく力こそが求められるのです。

 

■常に味方になり、重視すべきは現場である

・現場と等距離に接したいのなら、近づく意識を強く持っておかないと、どんどん遠くなってしまう。現場の味方をするくらいがちょうどいい。

・実際に現場に行かなければ、現場を重視しなければ、現場の見方をしなければ見えてこないことがある。

 

■仕事を頼む時は「Why」から始めなさい

・使命感が持てるような頼み方をする。「What」(何を)ではなく、「Why」(なぜ)をきちんと伝えてあげる。

・なにか指摘したいと思った時も、まずは肯定してからにする、褒めてからにする。このワンクッションで、頼まれた仕事への部下のやる気や使命感は大きく変わっていく。

 

■評価は「上・中・下」の全範囲から見て下す

・上に対しては謙虚な姿勢を見せ、下に対しては偉そうにする。そうした二重人格者は少なくない。

・リーダーは評価については、できるだけ情報を広範囲から得るべきである。

・この会社はどんな人材を登用し、出世させるのか。それは実はトップからの、究極のメッセージでもある。「やっぱり、あの人なら」なのか、「なんで、あいつが」なのか。

 

■大きな方針は「直感」で作っていい

・いつも創業の原点に立ち戻ってみる。

・大きな方針は、確たる裏付けやロジックがなくてもよい。直感、もっといえば感覚的なものでよい。

 

■リーダーは結果責任がすべてである

・リーダーとして異動したら、三か月でおおよその概要を掴むこと。そして、一つのアプトプットを出す。レポートでもいいし、新たな戦略の構想でもよい。そして次の三か月で実践に移す。

・部下の場合は結果以上にプロセスを評価する。それは部下のモチベーションを大きく高めることになる。

 

■「to do good」よりも「to be good」になりなさい

・組織では、ポジションが上に行けばいくほど、求められる能力は「スキル系」の能力よりも「人格系(徳)」の能力が大きくなっていく。

・重要なことは、スキル系だけいくら高めても、いずれ限界がやってくる、ということ。高めるべきは人間性であり、人間の徳とでもいうべきもの。

 

■そりが合わない部下、上司と上手く付き合う方法

・思い切ってこちらから本心をさらけ出すこと。そうすれば、必ず何かの変化が現れる。

・部下と競うのではなく、長所を認めて積極的に話を聞いてみる。そして、その部下がおそらく持っていない視点で意識的に発言する。

 

 

 ■まとめ

リーダーが現場に現れて、現場の人間に「おつかれさん」と声をかけてくれる光景。

 

すごく現場の士気があがりますよね。

現場の人間にとっては、トップに立つ人が自分たちのことを気にかけてくれているということに対して喜びを感じ仕事へのモチベーションが高まります。

リーダーたる人はこうやって常に現場に近い目線を持って、現場の士気を上げ続けることが重要な仕事なのだと感じました。

 

ポジションが上にいけばいくほど、スキル重視から人間力重視になる。

包み込むような人間性を持つリーダーのもとでは、部下もモチベーションが上がり、仕事の効率化も図れるということですね。

 

まず、部下に関心を持つということを心がけて実践していかなければなりませんね。

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リーダーは饒舌でなくてもかまわない-「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方


日々の言動が信頼関係を作る

・部下は三日で上司を見極める、リーダーの日々の言動、さらには仕事ぶりそのものがコミュニケーションになっている。

・時には先輩を立て、救ってやることも必要になる。そういうことを部下に教える、という意味合いに置いても、リーダーが果たすべき役割は小さくない。

 

言葉ひとつで部下のやる気は変わる

・たった一つの上司の言葉が、委縮することなく、伸び伸び仕事をすることを可能にする。それだけの言葉をリーダーは発することができる。

・会議をするにしても、モノを運ぶにしても、書類を作成するにしても、火花が散る瞬間はいつかを意識する。

・「火花」が散る瞬間とは、ビジネスの、あるいは仕事の本質を考えることである。

 

リーダーの方から部下の意見を積極的に聞く

・部下は、一緒に目標に向かっていく仲間。ならば、一緒にミッションから考えればいい。一緒にどうすればいいか、考えればいい。話を聞いてみるべきだ。

・自分の意見を言う前に、必ず先に部下から意見を聞くようにする。すると、部下独自の意見が出てくる。出来る限り年次の低い社員から聞いていく。リーダーが指名してあげる。そして、リーダーは最後にしゃべる。

 

二つの就任演説から学んだ、聞く人をイメージして話すこと

・心からの一所懸命な言葉、生身のコミュニケーションが、会社を大きく変えるきっかけとなった。

 

意識するのは、とにかく「わかりやすさ」である

・リーダーとして部下に話をするとき、最も重視しなければいけないのが、「わかりやすさ」である。

・リーダーが部下に愛情を持っていれば、自然に何をすればいいかが見えてくる。

・シンプルでキャッチーなフレーズを作る。それは、チームや組織にやろうとしている事を浸透させ、勢いをつけられることである。

 

思いは文字にすると伝わる

・できることなら直に言葉で伝える方がいいに決まっている。しかし、それができないとなれば、他の方法を考える必要がある。身近でリーダーの言葉を聞ける人は別だが、そうでない人もリーダーの言葉は聞きたいのではないか。

・覚えたり、習慣にすることは、極めて難しい。だから、何度も何度も語りかける必要がある。そこに書く意味が出てくる。

・何十回も出てくる言葉こそ、最も本質的なこと。過去に言ったかどうかなど気にせず口にする。

 

「あなたらしくない」「あなたでさえ」という叱り方をする

・部下を叱るときに注意すべきこと、自尊心を傷つけない叱り方をする、ということ。

・絶対にしてはいけないことには、リーダーは声を荒げても怒りを表すべきである。

・なにか指摘をする時には、何かを肯定し、褒めた上で「こうしてほしい」という言い方を心がける。

 

大勢の前でうまく話すには、とにかく準備をすること

・うなずいてくれる誰かを何人か早く見つける。そして、その人たちに向かって話しかける。

・「コンテンツ」と「熱意」があれば何とかなるさ、と開き直ること。

・原稿は用意するものの、読もうとはしないこと。

・虚勢を張る必要はない。庶民派リーダーでよい。本当の自分は、そこにこそあるのだから。

 

 

まとめ

私は人前で話すことがあまり得意ではありません。難しい言葉を使ったり、専門用語を使ったりしようとして、結局中身や脈絡のない話になることが多かったのですが、今回の学びですごく気が楽になりました。

 

リーダーは決して饒舌でなくてかまわない。

わかりやすくシンプルに、そしてミッションからくる情熱をストレートに伝えればいいということです。

そのためには何度同じ言葉を使ってもいいし、大切だと思わせるためにむしろ同じ言葉を何度も言った方がいいのかもしれない。

 

そして聞く人のことをイメージして話すということ。

聞く人がどのような思いでいるのか、またどの次元の話を求めているのかということに気を使わなければならないということを学びました。

そのためにリーダーだからと虚勢を張らないで、謙虚に部下のことを常に気に掛けるやさしさと人格を磨いていかなければいけませんね。

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リーダーはかっこいいとは限らない-「ついていきたい」と思われるリーダーの51の考え方


「どうして自分がリーダーに?」でまったくかまわない

・見てくれている人は必ずいる。頑張っていれば、周りの人が自分を押し上げてくれる。

 

リーダーシップは生まれつきのものじゃない

・リーダーシップは生まれつきのものなどではない、ということ。誰でもリーダーになれる素質を持っている。

・「リーダーシップ」のイメージを変える。カリスマ的な力でぐいぐい引っ張る「第四水準」の上に、謙虚な姿勢を持ち、人格的にも優れた「第五水準」のリーダーがある。

 

人を動かすより、まず自分を動かせ

・「努力をすれば、必ず報われる」と自分を信じる強い気持を持つ。

・人を治める前に、まず自分を修める必要がある。自分を修められないのに、人を治めることなどできない。自分で自分を修めようと努力し、自分でコツコツ頑張って自分を高めると、周りから推されてリーダーになっていくのです。

 

部下は、上司の人間性をこそ見ている

・部下は上司をよく見ている。そして見ているのは仕事ぶりだけではない。

・偉い人が謙虚でいるのはかっこいい。

・威厳を振りかざすよりも、何よりもありのままの自然体を見せたほうがいい。

 

挫折の経験が人の痛みを想像できる人にする

・苦い経験、挫折経験が意識や目線を大きく変える。人の痛みが想像でき、それを理解したうえで行動できる。

 

現場、そして弱い人を大事にする

・リーダーに問われるのはいかに動いてもらえるか、ということ。より強く目を向けなければいけないのは、部下なのである。

・偉い人や上司の顔色を気にする以上に、部下や後輩への態度を見直しておく。強くない立場の人たちに、しっかり目を向ける意識を持つ。

 

権力の恐ろしさを理解しておく

・地位を持つのと同時に、責任も背負う。人間を磨いておくことこそ、実はリーダーの最低条件なのである。

 

リーダーが発するべきは「ミッション」である

・みんなが納得する、頑張れるミッションをつくる。それは大きなパワーになる。

・「情熱を持って取り組めるもの」「自社が世界一になれる部分」「経済的原動力になるもの」の三つの円が重なる部分を会社として目指す。(針鼠の概念「ビジョナリ-カンパニー2」)

 

トイレに行く姿まで常に見られていると意識する

・大事にしなければならないのは、常に「長期的には、何とかなる」と楽観的であること。部下の前では「1%でも可能性があるのであれば、絶対にいけるぞ、大丈夫!」という気持ちを持ち続ける。

・いくら虚勢を張ったところで、できることには限界がある。それよりもみんな支えてくれ、というスタンスを大事にすること。

 

 

まとめ

私はリーダーになる人というのは生まれ持ってのカリスマ的な統率力や魅力がなければできないものだと思っていました。

しかし、そうではなく人間力を高めて謙虚な姿勢を貫けば、後天的にカリスマ的なリーダーよりも高い水準のリーダーシップを身につけるということです。

そして真のリーダーになる人というのは、ガツガツと自分がリーダーになるという野心を持つ人でなく、この人なら任せられると周りから推される人なのだということ。

 

そのためには、

虚勢を張らず常に謙虚な姿勢でいること、

弱い立場の人を気遣い決して上ばかり見ることはしないこと、

常に見られているということを自覚して振る舞うことが 求められます。

 

仕事力はもちろんのこと、人間力を高める努力もしていきたいですね。

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自分のミッションをつくる7つのヒント−MISSION 元スターバックスCEOが教える働く理由


働き方ではなく、働く目的を考える

・大切なのは世の中をよくするために、心の底から湧き出てくる使命感。人の価値は決して肩書や預金残高で決まるわけではない。

自分、ミッション、会社は三位一体で成長する

・今の時点でミッションがないことを恥じる必要はどこにもありません。自分のミッション、つまり今生かされている理由を考え続けることこそ大切です。

「私」を無くす

・自分の営利栄達ではなく、何らかの形で世の中をよくしていこう、人のためになることをしようという志を定めたなら思い切ってビジネスを始めてみればいい。

・自分の気持ちが、「世の中をよくするためだ」と信じられるかどうか。そう思えれば前に進めばいい。

 

3つの輪は何か考える

・「情熱を持って取り組めるもの」「世界一になれること」「経済的原動力になるもの」。企業や経営者は、この3つの輪が重なり合う部分をミッション、あるいは目標にすればよいとされている。

・個人に置き換えると「好きなこと」「得意なこと」「何か人のためになること」。この3つが重なる部分であれば、経済的な原動力となり、その対価として報酬がいただくことができるわけです。

 

ミッション探し、自分探しの旅はずっと続く

・ミッションは一度構築したら終わりではない。働き続ける限り、いや生きている限り、ずっと考え続けるものであり、また考え続けることが大切なのです。

・個人のミッションは、会社のミッションと必ずしも100%イコールである必要はありません。

・経営者でも、リーダーでも、一般社員でも、常に3つの輪を見つめ、追い続け、更新し続けること。それこそがミッションです。

 

自分の存在を肯定する

・ひとりひとりに、この世に生まれてきた意味がきっとあるはずです。何のために、だれのために尽くすべきなのか、内なる心の声に耳を傾けてください。

 

「自分はまだまだ」の気持ちが成長を加速する

・一度構築したミッションを成長させ、進化させていく原動力は、謙虚さではないかと考えます。それは謙虚さこそが、勉強し続け自分を磨いていくために必要な栄養素だからです。

・高い志を持つことは、謙虚さを併せ持つことです。

 

信じた道をゆけ!

・自分のミッションをベースにして、今やっていることが本当に正しい方向に向かっているのかを考え、そうでなければ軌道修正します。

・自分のミッションを構築すれば、現在のポジションやポストを、ミッションを実現するためのあくまで手段にすぎないという見方ができるようになります。

・世のため、人のため。社会のため、お客様のため。そして火花が輝く一瞬に集中するため。そのためにできることはいったい何でしょうか?給与やポジション、目先の利益に惑わされずに迷わず信じた道を進んでください。

 

 

まとめ

ミッションの構築に対して非常に大きなヒントを得ることができました。

「好きなこと」「得意なこと」「何か人の役に立つこと」この3つの大きな輪が重なる部分、それが個人ミッションとなる。

 

自分の中の3つの輪はどのようなことかを問い直し、それが重なる部分がさらに大きくなるように自助努力をすること。

好奇心を持って、スキルを磨き、利他の崇高な信念を持つこと。

企業は従業員がこの3つの輪を育み、自己実現することを援助しなければならない。

そうすれば、会社のミッションは従業員と一体になって歯車が回りだすのでしょう。

 

そして、企業は社会を良くするためにある。という大前提を忘れることなく、従業員という立場でもどうすれば何か人の役に立つことができるのかということを第一優先に考えて自分のミッションに据えなければならないと気持ちを新たにすることができました。
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僕たちは何のために働くのか-MISSION 元スターバックスCEOが教える働く理由


ミッションの4つの大切さ

1.社会は常に変化しており「想定外」の連続。全てのケースを事前に想定してマニュアルを作成することは到底不可能。「想定外」の時にむしろ重要なのは、原理原則である。

2.同じ企業といっても、そこに集まる人は様々な価値観を持っている。みんなを同じ方向に向かわせるには、目印となる明確なゴールが必要となる。

3.ミッションを高く掲げることによって、それに共鳴する人たち、つまり最初から目指す方向が同じ人たちが入社してくる。

4.ミッションとは、通常とても崇高なもの。それを目指していると、社員のモラルが高くなっていき、離職率が減る。

 

ブランドとミッションは表裏の関係

・しっかりとした価格政策を保っていかなければ、ミッションに共鳴してくれていたお客様や従業員から裏切り行為として嫌われてしまうことがある。

 

「お客は値引きを望んでいる」という幻想

・お客様の満足は、決して値引きの絶対的幅が決定づけるわけではない。

 

同じ会社で働き続けるリスクとは

・大企業にいると、自分で意識しない限り、ミッションを考える機会が失われがちです。

・磨かなければならないのは、社内での経歴ではなく、どこに出ても役立つ自分のスキルなのです。同じ会社で働き続けるということは、その事実に気づかないリスクでもあります。

・だから私は会社のミッションと同時に、自分自身のミッション、言い換えればどの会社で働こうと変わらないミッションを持とうと強く考えるのです。

 

日本を今一度せんたくいたし申し候

・自分を会社にたとえたら、どんなミッションで自分を運営していくのかを、まず考えてほしいのです。すると、何をするのか、どんな会社で働くのか、どういう形で働くのかについても、答えが見えてくるはずです。

・会社員であるか、フリーランスであるか、起業家であるかは、問題ではない。大切なことは、ミッションを持ち、社会をよくする一翼を担うこと。

 

ミッションがある人は頑張れる

・人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力(稲森和夫)

・ミッションを持った人は頑張れる。すばらしいミッションを持つことができれば、明確なビジョンができるし、強いパッションがわき上がってくる。

 

 

まとめ

僕たちは何のために働いているのか。

この本を読むまではそれほど深く考えたことのないテーマでした。

 

生活のため、自己実現のためなど人によっていろいろと理由はあると思いますが、岩田さんがスターバックスでミッションとして徹底されたのが社会のためにという崇高なこと。

経営者として会社を社会のためにお役に立つものにしたいという思いを持つことは当然なのかもしれませんが、そのミッションが従業員にまで浸透すると会社全体がブランドになってくるということだと思います。

会社としてはいいミッションがあったとしても、それが従業員に浸透して従業員がそのことに誇りを持って仕事をしていないと活かされない。

 

私も一従業員として、もう一度会社のミッションを想起して、それを自分の軸に置いて仕事をしなければならないと強く思いました。
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スターバックスはコーヒーを売っているのではない-MISSION 元スターバックスCEOが教える働く理由


ブランド復活に向けて

・スターバックスのミッションを再確認し、原点に立ち戻る。

・スターバックスが特別である理由。スターバックスと「スターバックスのような店」が明確に区別されている理由は、ミッション教育がしっかりなされていることです。

・人々の心を豊かで活力あるものにするためにコーヒーを売っている。つまり、コーヒーが手段で、人々の心の豊かさ、活力が目的。

・スターバックスはたまたまコーヒーを扱っているだけであって、目指しているのはコーヒー・ビジネスではなく、「ピープル・ビジネス」なのだ。

 

Just Say Yes

・スターバックスのブランドコンセプトのひとつに、「サードプレイス」という言葉があるということはよく知られています。

「自宅と職場の間にあり、公共性と個人性を併せ持つ環境。他の誰かとつながり、自分自身を再発見する場。」

そしてそれを支えるのが

①    「コーヒーの美味しさ」

②    「快適な店舗環境」

③    「パートナーたちの素敵な笑顔」

スターバックスの差別化要因は3番目の「パートナーの素敵な笑顔」だと考える。

・スターバックスにはサービスに関するマニュアルがない。代わりに「Just Say Yes」という原則がある。「道徳、法律、倫理に反しない限り、お客様が喜んでくださることは何でもして差し上げる」ということ。

 

ほとんどがバイトでもお客様を感動させられる理由

・ミッションを徹底教育した後は、権限委譲(エンパワーメント)をして、その実現のための自主性と創造性を発揮してもらうこと。それこそがスターバックスの接客の核心なのです。

・スターバックスが、新しく入ったパートナーに行う教育時間は70時間。

・70時間もかけるからこそ、スターバックスのミッションが理解でき、自分の考えた良いサービスが提供でき、それが働くことのかけがいない充実感につながり、スターバックスを大好きになって定着してくれる。会社もパートナーたちが定着してくれるからこそ、もっと丁寧な教育や研修ができるようになる。そんなパートナーの姿を店頭で見て、志が高く、スターバックスの価値観を共有してくれている人が、自分もパートナーになりたいと思ってくれるからこそ良い人材が集まる。

これがスターバックスの好循環なのです。

・ミッション教育においては「何をやりなさい」ではなく「なぜそれをやるのか考えなさい」というスタンスを貫きます。

 

スターバックス・エクスペリエンス

・コーヒーの味だけでなく、接客や全体のおしゃれな雰囲気、スターバックスを包んでいる空気に価値を感じ、そこにパートナーが笑顔で声をかけてくれたり、コーヒーをこぼしてしまった時にいやな顔一つせず対応してくれたりといった経験をすると、いよいよその人の中では、スターバックスの出来事、そしてスターバックスに行くことそのものが価値になってくる。これこそがスターバックス・エクスペリエンスなのです。

・お客様が300円出して買い求めているのは、コーヒーだけでなく、スターバックス・エクスペリエンスなのです。

・ミッションがあるから、エクスペリエンスが生まれる。すぐれた商品にエクスペリエンスがセットされているから、ブランドになる。ものがあふれた成熟社会では、お客様はそこにこそ価値を見出します。

 

社員の自発性を引き出すためにリーダーがやるべきこと

・「○○をしてください」という指示に対して、指示された人は○○をしようと思うだけで、それを達成すれば、あとは何もしません。強く指示すればするほど、より完璧な○○には近づきますが、決してプラスアルファを求めようとしなくなる。なぜなら指示されていないからです。これではお客様の期待を上回ることはできない。

・本当に大切なのは「なぜそうするのか?」を、しっかり理解してもらうこと。あるいは常に自問自答することです。

・与えられたミッションは、自分の中で議論し、咀嚼して、初めて自分のものになります。本社や本部、リーダーは、考えるスタッフを育て、彼らが現場で判断したことを全力でサポートしなければならないのです。

 

第五次産業としてのスターバックス

・スターバックスはコーヒーを売っているサービス産業ではなく、感動の経験を売っているのではないか。

・近年は、IT産業を第四次産業と呼びます。ならば、スターバックスのような感動体験を売っている業態は、第五次産業なのではないか。

・ものではなく経験なので、決して値段を割り引いてもらうことに価値を見出さない。いいものに対しては、しかるべき対価を気持ちよく払うことを厭わないし、そもそも他に代わるものがないので、価格そのものが気にならなくなる。

・お客様の多くはスターバックスを、ディズニーを、そしてリッツ・カールトンを別格のものとして認識している。その理由は、素晴らしいミッションが存在し、ひとりひとりがそれを理解して、自分で考え、実行することのできる環境が醸し出す、空気だと思うのです。そう空気です。

・ミッションのあるところは空気感が明らかに違う。ミッションこそがブランドを形作っているのです。

 

まとめ

私もスターバックスを愛用しています。

もちろん美味しいコーヒーを頂くという目的も2割ほどありますが、8割は自分だけの時間を有意義にすごすための時間に使用しています。

読書をしたり、頭を整理したりするまさに第三の場所です。

 

スターバックスがストアコンセプトとして「サード・プレイス」ということを掲げていることはすごく理にかなっていると思います。

色々なカフェがありますが、スターバックスでないとだめだという意識を持たせてくれる背景には徹底したミッション教育によるクルーの自主的な精神からくる笑顔やサービス、そして快適な店内環境にあるのだと実感できます。

 

ミッション教育に70時間をかけるということに少し驚きましたが、それがスターバックスの独自性や強みを創出する好循環を生み出しているのだと納得できますよね。

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どうすれば人を魅了できるのか?-MISSION 元スターバックスCEOが教える働く理由


スターバックスのクレームで一番多いのは…

・スターバックスに対するお客様のクレームで一番多いのは、混雑に対するもの。せっかく来たのに座れない…。と

・スターバックスは基本的には長居されるお客様を追い出さない。なぜなら、スターバックスのミッションはコーヒーを売ることではないからです。

 

なぜスターバックスは長居する客を追い出さないのか

・スターバックスの社運をかけた大胆な目標「人々の心に活力と栄養を与えるブランドとして世界で最も知られ、尊敬される企業になること」

・学生でも、ビジネスパーソンでも、スターバックスに来たお客様がリラックスできたり、賢くなったりすれば、それでいい。

・「私たちは人々のおなかを満たしているのではない。心を満たしているのだ」(スターバックスの躍進の立役者ハワード・ビーハー)

・コーヒー・ビジネスではなく、「ピープル・ビジネス」を追求する。

 

お店がブランドの発信源

・期待を超える感動体験を与えることで「スターバックスでなくてはならない」「スターバックスでしか味わえない」とお客様に思ってもらえる価値が、広く認識されていく。

 

お客様の期待を超えてゆけ!

・お客様が評価しているものは、心を動かされることそのものに対して、喜んで代金を支払っている。

・お客様を満足させるとか、ニーズを満たすとか、そんな目標では、人々を感動させることはできません。大きな愛を持って、大きく期待を超えていかねばならない。

 

ミッションさえあれば、ビジョンもパッションも自然とわきあがる

・企業は世の中をよくするためにある。

・経営者にとって大切なことは、ミッション、ビジョン、パッションだとよく言われるが、この中でもミッションが重要だと考える。ミッションさえしっかりしていれば、良いビジョンが描け、強いパッションは自然と湧きあがってくるはずです。

 

 

 まとめ

どうすれば人を魅了できるのか。

企業として人を魅了していくためには最も大切なのはミッションだということ。

 

一般の飲食店では回転率を重視するが、スターバックスコーヒーでは混雑していてもお客様を追い出さない。

お客さんもそのことに関して理解を示しているし、大きな問題にもならない。

それはスターバックスのクルーに「人々のおなかを満たすのではなく、心を満たす」というミッションが浸透しているから。

だからこそ「スターバックス」でなければならないという客がたとえ座る席が少なくとも来店するということです。

 

このように企業の目的、存在理由としてのミッションがいきわたっているからこそ、ただの喫茶店に終わることなく、人々の心に感動を起こして社会の役に立てる企業であり続けるのだと思います。

 

ミッション・ビジョン・パッションのよい連鎖作用が今のスターバックスの好調を物語っているように思います。

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