さらに「しつもん力」を磨き、最高の上司となるためにーしつもん上司術


■しつもんは継続することで効果が出る

・しつもんは無意識を意識化するツールですが、短期間でやめてしまえば、その効果は無くなります。何度も問いかけ部下がその思考パターンにたびたび触れることで、気づきを習慣化していくことができるのです。

・「しつもん体質」とは、常に自問自答ができるようになる状態のことです。

部下が「しつもん体質」になれば、部下は自分自身で「しつもんする⇄答える」ができるようになり、勝手に答えを導きだし、動くようになります。

 

■「考える力」がついたらシンプルなしつもんで十分

・「どのようにすれば?」はずっと使えるフレーズ。

問題解決のポイントを押さえるのに効果的なので、たとえ部下が成長しても、意識的に使っていきたいしつもんの一つです。

・「本当に?」というしつもんは、物事の確認をするときに使います。これを投げかけることで、部下にもう一度考えるクセがつき、間違いや失敗が減っていきます。

・「それで?」というしつもんは、さらにその先の展開を促すときに使います。事実があやふやになっているときには、これを投げかけることによって、話が整理されていきます。

・「○○とは?」というしつもんは、相手の言葉を受けて、「その○○とは、どういうことなのだろう?」という別の視点から物事を見るときに使います。

いろんな角度から物事をみてほしいときに投げかけると効果的です。

・しつもんの答えを書き出すことも、しつもんをより有効に使うひとつの方法です。

書くことで思いや意見がより明確化し、思考を整理することができるからです。

 

■「しつもんしすぎない」ことも大事

・部下が自ら考えて仕事を進めているのを実感できるようになったら、上司としても次のステップに入ります。

これからは「しつもんしすぎない」を実行するときです。

・この状態になったら「どんな感じで進んでる?」「困っていることはない?」などの気にかけるしつもんをしていくのがいいでしょう。

・部下の力を信じて、あくまでも「気にかける」姿勢を貫きましょう。

・部下に成長し続けてもらうには、部下自身に「自分の成長」に気づいてもらうことも必要です。

人は、自分の成長を感じることができたとき、成長速度が増します。

 

■チームの力を最大限に引き出すには?

・「そのプロジェクトが終わったときにどうなっていたら最高?」このしつもんで、目指すべきビジョンが明確になると、行動が生まれやすくなります。

チーム全体で一つのビジョンの共有ができると、一体感が生まれます。

・部下に何か目標があったとき、その目標に近づくために「今の仕事をどう生かしていくか」を上司として考えることも大切なことです。

 

■しつもんを使って「結束力」を高める

・問題を解決する4つのしつもん

①「それはどのようにすればうまくいくだろう?」

②「問題は何だろう?」

③「本当の問題は何だろう?」

④「問題解決に向かうために何ができるだろう?」

 

■メンバーの不調和に気づいたら早めに対処

・部下の思いを聞くということは、どんなときでも上司としての最優先事項です。

・部下に何かをリクエストするときのポイントは「してほしい行動」にプラスして「自分の感情」を添えることです。「○○してもらえると嬉しい」

・「何か問題があるかもしれない」と感じたときは、その状況が深刻になる前に、できるだけ早めに話を聞くことが必要です。

 

■しつもんできる人こそ、これからの真のリーダー

・社内にしつもんができるビジネスパーソンが一人いると、その会社は変わっていくと思います。本当の問題や課題が発見しやすくなり、会社が目指す本当にたどり着きたい目標への行動も生み出していけるようになります。

・その人がいるだけで、周囲の人が自ら動き出すようになる。それが、これからの時代に最も必要とされる人物であり、次世代のリーダー像ではないかと感じます。

 

 

■まとめ

多くの会社でそうだと思うのですが、トップダウン型の指示一辺倒で部下に「やらせる」上司が非常に多いと思います。

部下に強制力を伴う指示をすることで、業務はスピーディーに進むかもしれません。

しかし、部下自身の中でやる気スイッチが入らず結局は効果が上がらないということは多々あるのではないでしょうか?

 

しつもんで部下に主体的に取り組んでもらう、また部下が悩んでいるときもコミュニケーションの中でしつもんによって悩みを取り払ってあげる。

そんなしつもんができるビジネスパーソン「ビジネス質問家」が社内にたくさんいれば、社内コミュニケーションも上がり、業績も上がるのでしょうね。

しつもんを効果的に使いながら、結束力を高めつつ、問題点を発見し、それに対する解決策を生み出し、目標に向かって邁進する。

会社としてはそんなしつもん上手な人材を育成することが、業績に直結するのでしょうね。

 

私も指示や教育よりも、しつもんを優先する心構えを持ちたいと思います。。

 

 

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今すぐ使いたい部下のやる気を引き出す「しつもん」ーしつもん上司術


■この一言で部下がどんどん動き出す

・上司は、業務を円滑に進めると同時に、部下を成長させるという責任を担っています。これは、とても大変なことです。でもその目的を果たすために、しつもんは強力なツールとなります。それは、しつもんが、人の意識に問いかけることができる唯一のツールだからです。

・上司として最も心がけたいのは、仕事に対して、部下を「受動的な態度で終わらせない」ということです。

 

■部下の仕事をサポートするための「しつもん」

・「一番重要な部分はどこだと思う?」…「完成度」を高めるためのポイント。最終目的の意識付け。

・「どの順番で進めるのがいいと思う?」…「考えてもらう」ことが最優先。

・「全体的にみて、一番緊急なのはどれ?」…「緊急の理由」まで掘り下げて聞く。

・「今できているところまで見せてもらえる?」…「見えるもの」で確認するのが一番。

・「なぜ報告が必要だと思う?」…迷いなくホウレンソウができる状況を作る。

・「うまく進まないのは何が原因だと思う?」…感覚や感想よりも「事実」を重視。

・「どのようにすれば期限を守れると思う?」…「言い訳」をさせない聞き方。

・「今の状況の問題点は何だろう?」…一番の問題は何なのかを見極める。

 

■部下が仕事に対して消極的な時にする「しつもん」

・「今、目標の何%達成してる?」…「どのくらい」を数値化する。

・「どんなときにやる気が出る?」…部下の「やる気のもと」を知る。

・「そうなんだね。それで?」…物事の本質をズバリ見抜く。

・「今、気になっていることはどんなこと?」…いいアイデアは日常の中で生まれる。

 

■部下の問題行動を正したいときの「しつもん」

・「どのようにすれば時間どおりに来れるかな」…遅刻を繰り返さないための「具体策」。

・「この会議の重要度は、どれくらいだと思う?」…「重要度」が分かると休まない。

・「お客様だったらどう思うかな?」…「お客様」「職場の人」を主語にする。

・「経費とは何だと思う?」…「無意識」の部分に働きかける。

 

■部下のメンタルをサポートする「しつもん」

・「今、何が一番大変?」…「力になりたい」ことを伝える。

・「なぜその状況になったのだろう?」…意外と「なぜ?」を押さえていない。

・「あなたができることは何がある?」…本当のゴールはいったいどこか?「自分にできること」をサポートする。

 

■部下の成長を後押しする「しつもん」

・「何かステップアップに対する不安点や疑問点はある?」…「悩みのタネ」が分かればスッキリ。

・「○○というプロジェクトに興味はある?」…あくまでも判断するのは部下。

・「どんな仕事があったら、強みを発揮できそう?」…「自分で探す」ことに意味がある。

・「どんなときに満足感があった?」…天職とは「何(What)」より「どのように(How)」。

・「一年後にどんな成長があったら最高?」…長期的な成長を後押しする。

・「一年前に比べると、どんな成長があった?」…部下の自信につながる。

 

 

 

 ■まとめ

人は強制されるとやる気を失う生き物ですよね。自分の意志ややる気を尊重してもらいたいものです。

ある種の強制力を伴う「指示」よりも、部下自身が考え行動するための補助となる「しつもん」は仕事を円滑に進めたり、部下の育成に非常に効果的だということが伺い知れます。

 

「しつもん」にも様々なシチュエーションやタイミングで使い分けが必要なことが分かります。

部下がどんな状況にあっても、どんなレベルであったとしても、決して部下が受動的になるような状況をつくらないことが必要ですね。

 

上司としては、歯がゆさを感じてついつい教えたくなったり、叱りたくなったりすることもあると思います。

それをひとまず内に収めて「しつもん」を繰り出すことが、長期的な部下の成長につながります。

とにかく部下に考えてもらいたい、考えた上での行動を起こしてもらいたいと愛情を持って部下を見守る心構えが必要ですね。

 

 

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しつもん育成法がうまくいく6つの秘訣ーしつもん上司術


どんな答えも「そうなんだ」で受け止める

・いいしつもんとは、相手のことを理解した上で使うものです。

・「受け入れる」でなく「受け止める」。相手の感情に振り回されずに「受け止める」姿勢を保つことで、話の中にある真実を見つけ出すことができるようになるのです。

・もし「わかりません」と答えが返ってきたら一緒に考えるスタンスを提示する。なにより部下に「考えてもらう」ことが大切なのです。

・答えの善し悪しは後にして、部下が考えて出した答えはどれも、その時点での「正解」として受け止めるようにしましょう。長期的な目で、根気づよく部下と関わってあげてください。

 

自分の望むような答えを期待しない

・最初から答えを期待している問いかけはうまくいきません。実は、しつもんの効果を上げるのに、最も邪魔になるのがこの「期待」です。期待は、手放したほうが、しつもんの質も上がり、人間関係もうまくいくのです。

・「期待を手放すこと」と同様に大切なのが、「しつもんの効果を信じること」です。

・自分自身にしつもんすると、自分なりの答えが出てきます。この感覚に触れると、「しつもんで出ない答えはない」はということを信じられるようになるのです。

①「あなたの理想の上司像はどんな上司ですか?」

②「なぜ、その人が理想の上司だと思うのですか?」

③「(②に対して)その要素をあなたに取り入れ、実践するとしたら何ができますか?」

④「(③に対して)それに向けて、今日からできる小さな一歩は何ですか?」

→しつもんによって、今すべき行動が見えてくる。

 

部下を信じよう

・部下を信じるとは「どんな答えであっても、部下が考えた末に出した答えならば、それによって自ら行動を起こし、必ず成長していくことを信じる」ということです。

・上司のあなたが「自分が満たされている状態」になると、部下を信じることができます。シャンパンタワーの法則。全体を満たすためには、一番上のグラス、つまり自分自身のグラスを満たさなければなりません。

 

複数の質問のパターンを使えるようにしよう

①クイズ…知識を確認するときにはよいが、これにより部下の「考える力」は伸ばせない。

②疑問…ビジネスを円滑に進めるために、疑問は必要。ただ、これにより部下の「新しい考え」を引き出すことはできない。

③尋問…何かを生み出すというよりは、物事を突き詰めるために使われる。尋問からは未来につながる解決策は生まれない。

④命令質問…指示命令であり、部下の本当の成長にはつながらない。

⑤しつもん…アイデアや解決策、改善策が生まれるだけでなく、相手の本当の想いを引き出すことができる。

 

部下のタイプによって響くしつもんは異なる

・コミュニケーション型は「気にかけること」。例:「今どんな感じで進んでる?」

・自立型は「干渉しすぎないこと」。例:「進捗状況はどう?」

・未来思考型は「未来にフォーカス」。例:「このようにすればもっとうまくいくかな?」

・リスクヘッジ型は「過去にアプローチ」。例:「うまくいかないとしたら何が原因だと思う?」

 

 

まとめ

部下を育成するためには「教育する」ことが一番効果的だと思っていた自分には、「しつもん」することが部下を育成することに非常に効果的だということは目からウロコでした。

しつもんはすべて相手軸。相手に考えさせる、相手の立場を考える。

そして相手への愛情が求められる。それに対して叱ったり、教育したりというのは自分軸ですよね。

自分の期待が前面に出過ぎて、相手を苦しめたり、自分が失望したりしてしまったり。。それではお互いに仕事の効率が上がらないですよね。

期待を手放し、相手を受け止める。

そのためにしつもんで育成するということを今後は考えていきたいと感じました。

 

 

 

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100の指示より1つの質問ーしつもん上司術


■上司に必須のツール、それが「質問」

・部下の考えを聞くことによってやる気を出させ、行動を引き出すことで、部下自身の成長をサポートすることができるのです。

・質問は使い方次第では相手のいい部分を引き出しますが、使い方を間違うと、相手を追いつめてしまうことがあるのです。

 

■「自分で考える」ことで部下が変わる

・人は質問されると「無意識に答えようとしてしまう」という習性があります。質問されることによって、自動的に心の中に答えを探し始めるのです。その結果、自分に「考える力」があることに気づきます。そして、この「考える力」こそが、成長につながる一歩になるのです。

・自ら考えて起こした行動の結果は、人のせいにはできません。「自分の責任」として捉えるようになります。

・質問の素晴らしいところは、「無意識でやっていることを、意識化することができる」ことです。無意識を意識化するとは、「自分の頭で考え、行動するようになる」ということです。

 

■指示命令で部下を動かすほうが楽?

・人は、質問された時に、初めて考え始めます。そして、自分で考えるようになると、やる気が増し、自ら成長しようという気持ちが高まります。

・質問を使い始めると、最初は遠回りしているように感じるかもしれません。しかし、長期的にみたら、部下を成長させ、業務を効果的に進めるための一番の近道なのです。

 

■「教えてばかり」では部下は成長しない

・「教えること」と「考えてもらうこと」のバランスが大切。2つのバランスは「1つ教えて、1つ考えてもらう」よりは「1つ教えて3つ考えてもらう」くらいのほうが、より相手の成長を促せると考えます。

・確かなのは「1つ教えて、1つ考えてもらう」のでは、人はあまり成長しないということです。なぜなら、1つの物事に対して1つの答えしかないということはないからです。

 

■「しつもん」と「尋問」ではまるで効果が違う

・人には「人から言われたことはやりたくない」という心理があります。それと同時に、人は「自分から出てきた答えはやってみたい」という習性も持ち合わせている。

・「なんで○○なの?」は部下を追いつめる。私たちが日常で使っている質問のほとんどが、自分の要求を満たすための「自分軸の質問」です。これらの質問では相手のやる気を生み出すことができず、それどころかやる気を失わせることが多いのです。

・「どのようにすれば?」は魔法の質問。質問には、「つい答えたくなる」「答えることがその人のためになる」ものがあります。それは質問者のためでなく、相手のことを思った質問です。

 

■「うまくいっていること」を聞き出そう

・部下の成長を促進するために、「しつもんする」という行動にフォーカスするのではなく、「何を目的としているのか、何を達成したいのか」という視点を忘れない。

・「できないこと」に目を向けるのは後でいい。「できたこと」にフォーカスすることで、次への成長のステップが見えてくる場合があります。

 

 

■まとめ

部下に対して質問をしていますか?

指示ばかりでは部下はやる気をそがれてしまい、自分で考えなくなってしまいます。

私もこの本を読むまでは、部下に質問するよりも指示ができる人間が仕事ができる人間なのだという思い込みをしていました。

しかし、部下のやる気を引き出し、部下に自分自身で考えさせる質問が効果的にできる人が本当の意味で「仕事のできる人」なのだということに気づきました。

 

「なんで○○なの?」という質問。よく職場では耳に質問ですが、確かに聞かれたほうにとってはすごく追いつめられた気持ちになり、萎縮してしまいますよね。

逆に「どうすれば○○できる?」という質問。これなら、どうすればいいのだろうと考え、建設的な解決方法を模索しようと言う意欲もでてきますよね。

質問するときは、自分軸の質問ではなく、常に「相手に考えてもらう」という相手軸の質問を心がけたいものですね。

 

 

 

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