信頼される男は自分自身を信じているー一流秘書に学ぶ信頼される男、されない男


○信頼される男は、「人生哲学」を持っている

・「哲学」を持っている人は、自分の中にぶれない軸があるため、自分の人生に必要なものとそうでないものをすぐに認識する。

○信頼される男は、「信頼される人」を選ぶ

・「チームの力学」を大切にすると高い効果が得られる。

○信頼される男は、「自信」と「過信」の違いを知っている

・「自信」とは、自分で自分の能力や価値を信じること。「過信」とは、価値や力量などを実際よりも高く見て、信頼しすぎること。

・自分が「過信」していないかを確認する最も有効な方法は人からのフィードバックである。フィードバックがさらなる「自信」をつけていくきっかけとなる。逆に「過信」していないかを確認しないでいると、どんどん「過信」が加速する。

○信頼される男は、「信頼の法則」を知っている

・信頼の法則とは「相手を信頼することなくして、人の信頼を得るのは難しい」ということ。「信頼」されたいと思うのであれば、まずは、自分が相手を「信頼」すること。

・急に相手のことを信頼するのは難しいという場合は、まずは相手の自由意志を尊重する。相手の話を十分聞いて、相手のやり方をリスペクトしてあげる。その上で最後に「私はこう思うよ」と自分の考えを添えてみる。

・「信頼」されたいと思ったら、テクニックや方法論に傾倒するよりも、相手の自由意志を尊重してみる。

○信頼される男は、自分自身を「信頼」している

・自分自身を「信頼」している人は、柳のようにしなやかで強い。動揺することがなく、確固たる信念を持っていて、ありとあらゆる荒波を乗り越えながら、一歩一歩を着実に前に進む。

・これからの時代に大切な心のあり方とは「自分で自分自身を信頼してあげる」という在り方、そして生き方。

・人生の主人公となって、自分自身を「信頼」し、自分の軸を持つことがとても大切。その部分が揺らぐと、他人の軸に振り回され、他の人の人生を歩むことになってしまう可能性がある。

 

 

今回のテーマは「信頼される男は、自分自身を信頼している」。最近こころの病を抱える人が多いことが社会現象になっていますね。自分を自分以上に見せようと、身の丈以上にまじめに頑張った末、急に心がぽきっと音を立てるように折れていく。周りの人の反応に一喜一憂し、神経過敏になってしまい自分が何者かわからなくなってしまうようです。

これからの時代の大切な心の在り方は「自分で自分を信頼してあげる」というこころの在り方、生き方だと著者は説いています。他者の軸に振り回されることなく、自分が確たる軸を持って人生を歩むこと。つまり人生の主人公は自分であるということを自覚することが大切ですね。自己信頼は人生のいろいろな場面において有効に働くと思います。

 

信頼される男は「見られ方」にも気を配るー一流秘書だけが知っている信頼される男、されない男 


○信頼される男は、「見られ方」を知っている

・「見られ方」をイメージし、確立し、それにあった「見せ方」を考える。

・「見られ方」は「魅られ方」。それは相手を魅了する方法である。

・自分自身が自分のファンになる。本当にそうなれた時に、自分が自分のプロデューサーであり、演出家であることが、とても楽しくなる。

○信頼される男は、笑顔の時に目も笑っている

・目には真実があり、目を見るだけでその人の本質がわかる。

○信頼される男は、目に輝きがある

・「目の輝き」は人生を変えてしまうくらいの影響力を持つ。

・「目力」を上げるために「秘密の道具」として目薬を使う。

○信頼される男は「背中」で語る

・大切なのは「信頼」されているかどうかという不安にとらわれない姿勢。

・自分が人から信頼されているかどうか、周りの人に意識を向けるのではなく、自分自身に目を向け、見つめ、そして今できることに集中することこそが重要。

・自分自身に意識を向け、いつも自信に充ち溢れ。意気揚々とした「背中」を持つ。

○信頼される男は色気がある

・「人としての色気」とはその人の持つ空気感のようなものを指す。

・「色気」を醸し出す源は、経験。自分自身の行動に制限をかけず、開拓者のように行動に移す。

○信頼される男は「気になる存在」である

・「会いたい」と思われる人になる。「気になる存在」になる。そうなるためには、内面に目を向け、自分の「個」の部分に触れる時間を持ってみることが大切。

○信頼される男は、歩き方が美しい

・エグゼクティブはたち振る舞いのプロフェッショナル。TPOに合わせて歩くスピードを変える。「信頼される男」は歩き方の影響力を知っている。

 

 

今回のテーマは「信頼される男は『見られ方』にも気を配る」です。この中で特に印象に残ったのは、「見られ方」の一歩先の「魅られ方」に意識を傾けること。「自分が自分自身のファンとなり、本当にそうなれた時に自分が自分のプロデューサーであり、演出家であることが楽しくなる」。まずは自己イメージを高く持って、自分のことを好きになろうとして、自分自身の魅力をいかんなく発揮できる方法を考えるという発想はとても面白いですよね。演出の仕方次第ではまた新たな自分を発見できるかもしれないし、まったく接点のなかった人にも出会えるかもしれませんよね。

そして、「気になる存在」であり続けること。話題にされるということはきらりと光るものを持つことであり、それを磨いていくと「個」としてのブランディングができるようになるということですね。「あの人に会ってみたい」と言われるような人になるということ、それは意識を外に集中することではなく中に向けて集中すること。「気になる存在」になるためには自分自身を磨くことが重要だということを肝に銘じました。本田直之さんも『レバレッジ人脈術』のなかで、人脈とは「誰を知っているか、ではなく誰に知られているか」だとおっしゃっています。まさにその通りだと実感します。

信頼される男は「行動」が違うー一流秘書だけが知っている信頼できる男、できない男 


○信頼される男は、アウェイ感を出さない

・自分の心を開き、目の前にいる相手の心に寄り添う「一体感」を創出する。

・「一体感」を創造することにより、相手に緊張感を与えない。

○信頼される男は、さりげない気遣いができる

・気遣いは「心のマナー」であることを知る。

・状況を一瞬にして把握するセンサーを磨く。

○信頼される男は、パートナーを大事にする

・パートナーとの愛の深さと仕事での成功度合いは比例する。

頼される男は、「信頼関係」を急いでつくらない

・早急に人間関係を築こうと一生懸命になるのは逆効果。

・人との関係が熟すのを待ってみる。

○信頼される男は、マネジメントをする

・「マネジメント」と「コントロール」の違いを理解する。

・自分の考えをまわりの人に伝え、切磋琢磨しながら、成長していける環境をつくる。

○信頼される男は、行動力がある

・言葉だけではなく「行動」で見せることの大切さを知る。

・100%完璧に考え抜くよりも。70~80%で「行動」に移してみる。

・「行動」は「信頼」のバロメータである。

○信頼される男は。人によって態度を変えない

・相手によって態度を変えることは、一番「信頼」を失うふるまいである。

・どんな時も人に媚びず、常にフェアで正々堂々とする。

 

 

今回のテーマは「信頼できる男は『行動』が違う」です。今回最も大きな気づきがあったのは信頼される男は「マネジメント」をするということ。「マネジメント」ができて「コントロール」をしない上司が部下からの信用を集めるようです。「マネジメント」は部下や関連部署の協力を得ながら、人・モノを適切に動かし、目標をスムーズに達成させること。逆に「コントロール」は部下を細かく支配し、疲弊させ、さらに忙しさとともに厳しさが増すこと。「マネジメント」と「コントロール」の2者の根本的な違いは、相手のことを「信頼」し、自由意思を尊重しているかどうか。確かに意志を全く汲んでもらえず、自分のやり方ばかり押しつけられたのでは疲弊し、モチベーションも下がってしまいますよね。決して「コントロール」することなく、相手を信頼し相手のモチベーションを高める「マネジメント」ができる上司になりたいものです。

また、行動力の大切さにも気付かされました。「あの人は口だけだよね」という言葉は実際社内でもよく聞かれる言葉だと思います。こういう話を聞くのも嫌ですが、自分が「あの人」にはなりたくないですよね。言葉よりも「行動」、言葉に少し「行動」のエッセンスを加えることが必要だそうです。思考と行動のバランスをとることも重要ですよね。思考の堂々巡りにハマることなく、7・8割固まったら行動することが大切だそうです。「あの人は行動の人だ」と言われるような人になりたいものです。是非実践してみましょう。

信頼される男は考え方に軸があるー一流秘書だけが知っている信頼される男、されない男 


○信頼される男は「自信」のつけ方を知っている

・「自信」は一人で躍起になって無理して身につけるものではないと知る。

・セルフイメージを上手に保つ。

・「自信」は周りの人が運んできてくれるもの。

○信頼される男は、本当のプライドを持っている

・自分の存在価値を知り、それを自分できちんと認めている。そういう人は実に穏やかで謙虚である。何かの力を借りて自分の力を誇示する必要がないからである。

・「自分を尊ぶ心」が本当のプライドである。

○信頼される男は、深い孤独を背負っている

・孤独になることで、自分の頭で熟考し、重要な案件についての意思決定を下す準備をする。

・人としての器の大きい人は、孤独を親友として、上手く折り合いをつけながらつき合っている。深い孤独を知っている人は、人に優しい。

○信頼される男は、「信頼」はお金では買えないと知っている

・「信頼」をお金の力でコントロールしようとすればするほど、人の心は離れていってしまう。

○信頼される男は、遊び心を持っている

・無邪気な遊び心を持つと、周りからの期待が高まる。

○信頼される男は、心に余裕がある

・一大事の時にこそ、一人ひとりの持つ心の余裕の度合いが明らかになる。
・どんなときにも心にゆとりのある人は、いま自分がおかれている状況をきちんと受け入れ、その上で冷静な判断を下すことができる。

○信頼される男は、自分の弱いところを認めている

・本来なら隠しておきたい弱い部分を共有し、受け入れ合うことで、仕事の生産性が高まったり、相手のモチベーションが上がったりすることもある。

・自分の弱みを認め、共有できる勇気を持つ。

 

 

今回のテーマは「信頼される男は考え方に軸がある」。今回のテーマの中で特に重要だと思うのは、信頼される男は自信の付け方を知っているということ。私もまだまだ仕事が未熟なために、いろいろな場面で自信を失うことがあります。自分にはこの仕事をしている資格があるのだろうか?会社に迷惑をかけているのではないだろうかと悩むこともしばしばあります。そんなときにふとした上司の励ましの言葉であったり、ねぎらいの言葉があれば少し自分も役に立てているのかなと自信に繋がることもありますよね。自信というものは一人で躍起になって身につけようと頑張るのではなく、周りの人が運んでくれるものと考えること。そして、セルフイメージをうまくコントロールして、現在の自分とのギャップを埋めるために、もっと客観的に自分を見つめないと感じました。

また自信はプライドに繋がる。プライドが高いということは「横柄であること」と誤解されがちです。しかし、プライドというのは実は「穏やかで謙虚」だということです。プライドが高い人は自分自身に誇りを持っています。自分自身を尊ぶことができて初めて、心に余裕ができ人の尊敬を集められるのだと思います。どのような立場であろうとも自分を尊ぶ心を忘れないようにしたいものですね。

信頼される男は伝え方がうまいー一流秘書だけが知っている信頼される男、されない男 


○信頼される男は、「信頼関係をもとに・・」とは言わない

・信頼は目に見えず、「形」の無いものだからこそ不安になる。

・信頼関係は時間をかけてお互いを知っていく中で、自然と生まれ、熟成される。

・信頼は共用すればするほど、失われていくもの。言葉にした瞬間「偽物」になる。

○信頼される男は「言い訳」をしない

・「言い訳」はあくまでも自分を正当化する弁論。

・「言い訳」の数だけ信用が失われていく。

・遅刻をするということは、相手の時間をリスペクトせずに、自分本位の時間の使い方を相手に強要していることになる。

○信頼される男は自分の「肩書」をわざわざ言わない

・自分の「肩書」は、あえて言葉にしないというのが、美徳。

・「肩書」はその人の「人となり」とは異なる。

○信頼される男は、「過去」の自慢話をしない

・人生のピークを「過去」に持っていかず「今」を生きる。

・言葉のキャッチボールにより、少しずつお互いの「心」と「心」が近づき、「共感」が生まれる。

○信頼される男は「ありがとう」を惜しみなく伝える

・「ありがとう」は魔法の言葉。相手の気分や気持ちをパッとポジティブに変えてしまう。

・心のこもった「ありがとう」の数だけ「信頼」される。

○信頼される男は「Recognition」を演出する

・「ありがとう」と称賛したい人がいる場合に、その人の真価を認め、正しく評価すること。つまり「Recognition」の演出で感謝の気持ちを伝えるのが上手い。

○信頼される男は必ず「理由」を伝える

・「理由」なくころころと主張を変えない。

○信頼される男はネガティブな言葉を発しない

・「言葉をかける」ということは、相手の気分に影響を与えている。

・日々「ポジティブ・フィードバック」をし、感謝の気持ちを部下にきちんと伝え、彼らのモチベーションを上げている。

 

 

今日から取り上げるのは能町光香さんの「一流秘書だけが知る信頼される男、されない男」を取り上げます。秘書目線から会社の役員クラスの人の器を見極めてこられた著者の本音が入っており非常に面白い本でした。

今回のテーマは「信頼される男は伝え方がうまい」。もっとも共感できたのは「過去の自慢話」をしないということ、目上の人の話で「私の時はこうだった」とよく武勇伝を話される方がおられますが、聞いていてうんざりすることはよくあることだと思います。リーダーは過去の成功体験に居心地のではなく、状況の変化を読み取り現在・未来に生きなければならない。過去の自慢話はかなり相手のモチベーションを下げる行為なのだということを肝に銘じなければならないと思いました。

そして、「ポジティブフィードバック」「Recognition」といった部下のモチベーションを上げる行為をしっかりと身につけていきたいものですね。