お金から解放される生き方−お金2.0


人生の意義を持つことが「価値」になった時代

・ミレニアル世代以前は足りないものがあって、それを埋めるために必死に頑張るという明確な方向性を持っていました。そして、その基盤を受け継いだ世代は満たされてしまっているので、何に向かって頑張れば良いのかがわからなくなっている。そしてその不完全燃焼のような感覚が多くの人を不幸にしているという事実。

・人生の意義や目的とは欠落・欲求不満から生まれるものですが、あらゆるものが満たされた世界ではこの人生の意義や目的こそが逆に「価値」になりつつあります。

・これから誰もが自分の人生の意義や目標を持てることは当然として、それを他人に与えられる存在そのものの価値がどんどん上がっていくことになります。

・マズローの五段階欲求で言えば、最上級の自己実現の欲求のさらに先の欲求、社会全体の自己実現を助けたいという利他的な欲求が生まれてきています。

 

若者よ、内面的な「価値」に着目せよ

・価値主義の世界ではどんな働き方や生き方がスタンダードになっていくのでしょうか。答えは非常にシンプルで「好きなことに熱中している人ほどうまく行きやすい」世の中に変わっていきます。

・人間の内面的な価値に関しては、現在の資本主義の枠組みでは上の世代が認識しにくく、ここには大きなチャンスが存在しています。この内面的な価値には、共感・熱狂・信頼・好意・感謝のような種類があり、わかりやすい現物があるわけではないので非常に曖昧です。

・この内面的な価値を重要視するのはミレニアル世代以降ですから、上の世代では理解しづらい。これからの働き方を考える上ではここに絞って活動していくのが生存戦略の観点からも良いと思います。

 

「儲かること」から「情熱を傾けられること」へ

・金銭的なリターンを第一に考えるほど儲からなくなり、何かに熱中している人ほど結果的に利益を得られるようになります。

・利益やメリットを最優先にする考え方は実用性としての価値の観点であって、それを内面的な価値に適用したところで全く機能しません。簡単に言えば、「役に立つこと」や「メリットがあること」と、「楽しいこと」や「共感できること」は全く関係がないのです。

・今や誰もがスマホを持ち歩いてネットに常に接続しているので、人の熱量が「情報」として一瞬で伝播しやすい環境が出来上がっています。

・多くのミレニアル世代が人生の意義のようなものを探している世界では、内面的な欲望を満たす価値を提供できる人が成功しやすくなります。

・この世界で活躍するためには、他人に伝えられるほどの熱量を持って取り組めることを探すことが、実は最も近道と言えます。その人でなければいけない、この人だからこそできる、と言った独自性がそのまま価値に繋がりやすいです。

 

人間の心は放っておくとすぐすぐサビる

・まずはあなたが一日中やっていても苦痛ではないことを探すのがいいでしょう。

・小中学校の教育を受け、やりたいことではなく、やらなければならないことを続けていくうちに、自分が何に興味を持って何に熱中していたのか、情熱の源泉を忘れてしまいます。

・色々なものに感動したり悲しんだりできるのは世界に直に触れているからであり、精神にサビが溜まっていくと麻痺して何を見ても何も感じられなくなってしまいます。

 

「お金」のためでなく「価値」を上げるために働く

・価値主義の時代では就職や転職に対する考え方も大きく変わってきます。ざっくり言ってしまうと、この先は「自分の価値を高めておけば何とでもなる」世界が実現しつつあるからです。

・従来はこれらは企業の経営戦略において、事業戦略、CSR、ブランディングのような領域でやっていくことですが、それが個人レベルでも必須になっていきます。

・日々の業務の中でも本当に今の活動が自分の価値の上昇に繋がっているかを自問自答し、それがないのであれば年収が高かったとしても別の道を考えてみることが必須になります。

 

 

まとめ

ボクらが若い頃とは圧倒的に時代は変わっている。

今の若い世代の価値観も大きく変わってきていて、むしろ昔の価値観に違和感を感じていながら無理にそれに合わせていこうとしている若者が苦しんでいるようにすら感じます。

今の若者には旧世代の価値観にとらわれずに自分自身の価値を磨いていけば「なんとかなる」とボクも言いたいです。

間違いなく価値は金銭的なものや物質的なものから内面的なものや精神的なものに移ってきている。これはまぎれもない事実であり将来はもっとその傾向が進むのだと思います。

自分の熱中できる「好き」を伸ばし、それによって共感や信頼を得られればそれは仕事になります。そういうある意味では自分らしさを出していける時代です。
だからボクは自分の子供達からは好きなものを取り上げたり嫌いなものを押し付けたりは絶対にしたくはありません。

自分自身に対してもただただ日々の暮らしに安住するのではなく、常に自分自身の価値を高める努力を促すよう自問自答していきたいと思っています。