地域社会の幸福とはー幸福の習慣 


○地域社会は自ら参加して作る

・「地域社会の幸福」を考えた時、必要最低限の安全と安心感の次に重要なことは、その場所が自分の性格や興味関心、家族のライフステージなど、自分や家族が求める条件に合うかどうかです。

・自分が住む地域をより良くするための活動に参加することで、あなた自身の幸福度は向上する。

・「地域社会の幸福」は、意識されないことも多いが、その人の「人生全体の幸福」を大きく左右する。

・地域社会の幸福度を高めることは、自分が住んでいる地域社会から有形無形に得ている何かをお返しすることといってもいいかもしれない。

○人のために行動すれば、本当に幸せになる

・地域社会の幸福度が非常に高い人と平均レベルにある人の違いは、自分が住む地域社会にお返しをしているかどうか。

・自分が持っている何かを地域社会に“与える”のではなく、地域社会から与えてもらったものを“お返ししている”と考える。

○利他的行動は習慣化する

・お金を手に入れた時活性化する脳の領域は、お金を与えた時にはさらに明るく輝くことが発見されている。

・誰かのために役立つ行動をして社会とつながりができると、自己中心的な世界に風穴があき、重苦しい気持から解放される。

・いくつかの研究では、利他的行動と長生きは関係があることが明らかになっている。他の人のための行動を通して、自分が社会とつながっていると感じることで孤独のストレスを減らし、自分の存在意義を問うような否定的感情を予防できるためではないかと推測されている。

○“初期設定”を利用して、無理なく地域社会に貢献する

・二つの選択肢がある場合、私たちは、あらかじめ設定されている選択肢を選ぶ傾向がある。

・自動的に臓器提供者として登録される国では、圧倒的多数の人たちは、あえて「同意しない」とは申し出ないので臓器提供者となる。しかし自動的に登録される初期設定がされていない国では、各自が考え判断してみずから「臓器提供に同意する」ことを申し出る必要があるため、同意する人がほとんどいない状況になっている。

○地域活動への参加を“初期設定”に組み込む

・「地域社会の幸福」で成果を出している人たちは、日常的な寄付やボランティア活動を“初期設定”に組み込む斬新な方法を見つけている。

○「世の中のため」と思わなくてもいい

・地域社会に何かお返しをするきっかけは「社会のため、世の中のため」といった自分以外の人のためを思うことが動機である必要はない。

○ネットワークの力を借りて幸福を実現する

・喫煙率の低下のような大きな変化は、社会的ネットワークを抜きにしては考えられない。

・一人では挫折してしまいがちな行動も、このような社会的な関わりによって成功する可能性が高まる。

・4つの幸福の要素のどれか一つが向上すると、地域社会の幸福度も向上する。そのことがまた他の要素を向上させることにつながる。そんなよい循環の中で「人生全体の幸福」は実現していく。

○まとめ:地域社会の幸福とは

・地域社会の幸福度が高い人は、自分の住んでいる地域社会が安全で文化的な場所であることに誇りを持っている。

・自分に安心と喜びを与えてくれる地域社会に感謝し、何らかの形で恩返ししようと意識的に地域貢献を行う。

・彼らは自分の強みや好みを考え合わせて、どんな地域活動ができるか考え、そして自分の状況や考え方に合ったグループと関わる機会ができるよう、周りの人たちに自分の関心や特技を伝える。

 

 

今回のテーマは「地域社会の幸福」。考えてみれば自分は地域社会への貢献と言われると、ほとんど積極的にしていないように思い反省しています。

素晴らしい人生を送るには素晴らしい場所に住むことが最大の条件だとあります。水や空気など生きる上で必要不可欠なものの安全性が十分に確保されていることに感謝しながら生活をしなければいけないと実感しました。

幸福度の高い人と平均レベルの人の違いは自分が住む地域社会に「お返し」をしっかりとしているかどうかだそうです。利他の精神を発揮し、地域社会に「与える」のではなく「お返しをする」という気持ちで取り組まなければならないと思います。

私の住む滋賀県彦根市も美しい城下町で、湖・山・川の大自然に囲まれた非常に素晴らしい町だと思います。まずは市民マラソンへの参加など小さなところから「お返し」していきたいと思います。

 

 

身体的な幸福とは?-幸福の習慣


○遠い将来の健康のための行動を今日から始める

・今この瞬間の良い選択は、すぐに良い結果をもたらし、良くない選択はすぐに良くない結果をもたらす。そう理解できたなら、適切な判断を長年にわたって積み重ねることができるようになる。

○食事で慢性病の遺伝子を封じ込める

・遺伝子の活動を封じ込めて慢性病に進まないようにしたり、逆に良い遺伝子の活動を刺激し増幅する、ということは不可能ではない。

○次代のために後天的遺伝に取り組む

・今のライフスタイルは自分自身の健康だけでなく、子供や孫、そしてその先に続く世代の健康にも影響を及ぼす可能性がある。

○空腹感を作り出す食材に気をつける

・日々食べているものが空腹感をつくりだしている。

・肉や乳製品など飽和脂肪分が多い食べ物は、身体にもっと脂肪分が必要だと錯覚させる。

・アボカド、ナッツ、オリーブオイルなどに含まれる不飽和脂肪は少量を摂取するだけで、脳に「もう食べなくてもいい」というシグナルを送ってくれる。

○原色に近い色の食材を選ぶ

・発色の良い野菜や果物は長時間にわたって私たちの食欲を抑制し、エネルギーレベルを高めてくれる。

○ほんの20分の運動で1日中気分がよくなる

・週に6日までは、運動する日を増やすほど元気が出て、ストレスは減り、幸福度は高まる。

・たった20分の軽い運動でも2時間~12時間に至るまで、いつもよりはるかに良い気分で過ごせる。

○「疲れ過ぎて運動なんてできない」そんな時こそ運動がベスト

・疲れを解消するためには、疲労回復の薬より運動の方がはるかに効果的である。

・もし、あなたが今日運動するなら、明日自分の体を魅力的だと感じる確率は2倍以上に高まる。

○睡眠は毎日のリセットボタン

・「身体的な幸福」においては、健康に良い食事と定期的な運動に加え、睡眠がとても大切な役割を担っている。

・夜の間の熟睡はリセットボタンのようなもので、その日のストレスを消去してくれる。

○脳は睡眠中に学習している

・人はたとえ問題や課題の存在に気づいていなくても、睡眠中の脳は勝手に課題を発見し解決方法を見つけてしまう。

・私たちが眠りに落ちてから目を覚ますまでの間、脳は昼間に得た断片的な情報を、点と点をつないでいくように意味づけをし、前日に学んだことをより深く理解できるように働く。

○毎晩7、8時間の睡眠をとる

・健康、記憶、美容、幸福度などあらゆる観点から見て、一晩で7,8時間の睡眠をとる必要がある。

○不健康の経済的不安

・アメリカでは医療費の75%は、ストレス、喫煙、運動不足、不健康な食生活といった自助努力で防ぐことができることに起因する病気に使われる。

・日々の生活習慣、ライフスタイルを変えることは、私たちの経済生活から国の経済状況までも変えていくことにつながる。

○まとめ:身体的な幸福とは?

・身体的な幸福度が高い人たちは、自分の健康を効果的に管理している。

・定期的な運動を欠かさず、その結果一日を気持ちよく過ごす。

・頭の回転をシャープに保ち、一日中高いエネルギーレベルを維持するために、健康的な食べ物を選ぶ工夫を怠らない。

・睡眠をしっかりとることで、目が覚めた時には疲れがとれて充実感に満たされ、睡眠中に前の日の学びが身について翌日をスタートする。

 

 

今自分が最も関心のある分野なのですが、今日のテーマは身体的な幸福です。とにかく健康に良いということは今すぐに始め、健康に悪いということは今すぐ捨てる勇気と行動力を持つことが大事で、それを長年積み重ねることによって自分自身だけではなく自分の影響を受ける子や孫にまでプラスの作用を及ぼすということを心に刻んでおきたいです。週のうち運動に時間をとればとるほど充実感が出てくるというのはものすごく共感できます。疲れている時こそ運動することで、疲労回復の薬を飲むよりも効果があるというのは納得です。食事にしても、睡眠にしてもより習慣をどんどんと生活の中に取り入れていきたいものですね。

経済的な幸福とはー幸福の習慣 


○幸せにはお金が必要か?

・各国1人当たりのGDPと幸福度には明らかに密接な相関関係がある。

・経済的に豊かな国は、そうでない国よりも、よりよい人生への可能性が広がっている。

・世界の多くの人にとって「食べられるものを手に入れること」「病気になったら診療してもらうこと」「住む場所を確保すること」「安全に生きること」など、基本的なニーズのためにお金は必要不可欠である。

・国民所得が中レベル以上の国々では、幸福度の違いは、“日々の楽しみや快適さを得られるお金をどれくらい持っているか”で説明できる。

○幸せになるお金の使い方とは?

・自分のために1万円の買い物をしたときと、誰かのために1万円のプレゼントを買い物したときを比べると、プレゼントにお金を使った時の方が幸福度は高くなる。

○悲しい時、ついつい買いすぎてしまう理由

・気分が落ち込んでいる時は、自分では気がつかないうちに、必要以上にお金を使いがちで、後悔をしてしまう買い物をしてしまう。

・自分のための買い物は、一瞬うれしく感じるかもしれないが、長い目で見ると幸福には結び付かない。

○思い出にお金を使うと幸福は持続する

・思い出のためにお金を使うと、人とかかわることで「人間関係の幸福」が満たされる上に、それが時間を経ても色あせることがない。よって「物より思い出」にお金を使うことは利にかなっている。

・年収2万5千ドル以上の人は、物を買うよりも経験に出費したほうが幸福度は2,3倍高くなる。

○比較のジレンマは回避できるか?

・比較のジレンマを回避するには、仕事の幸福度や人間関係の幸福度を高めることである。

・「仕事の幸福」レベルが高い人は、給料の多い少ないにかかわらず、自分の給料額に対する納得度も高い。

・日々の仕事が充実していて、周囲と強い人間関係を築いていれば、他人と比較することによるジレンマから逃れることができる。

○人の不合理性は克服できるか?

・人が金銭面に関して行う意思決定はかなり不合理で、本能的反応である。

・私たちは、科学者が言うところの“損失回避的な存在”です。つまり、将来50ドルを得る喜びよりも、今持っている50ドルを失う痛みを大きく感じる生物である。

○長期的な資産管理に意識を向けるために

・最初に適切な設定をしておけば、借金を抱えず、収入の範囲内での生活を設定することができる。

○経済的な幸福を手にするための“資産管理の初期設定”とは?

・経済的な幸福度の高い人の大半は、世間一般で言うこところのお金持ちではありません。

・自分を過信せずに、不要なお金を使えないようにして、同時にいちいち考えなくても将来に備えることができる仕組みを設定している。

○蓄財を目的にするのは間違っている?

・経済的な幸福度の高い人は、収入・借金・純資産の3項目の数値に話題にすることは少なく、その代わりに経済的な安心感や不安のなさを話題にする傾向がある。

・経済的な幸福度の高い人は、収入や純資産がいくらあるかという数字よりも、経済的な安心感を大切にしている。そして「自分が何かをしたいと思った時に、それを実行するのに十分なお金を持っていると思えること」が経済的な幸せ感を3倍も高めている。

・自分の収入と支出を自分で決めてコントロールし「何か欲しいものがあったら買えるし、やりたいことがあったらできる」と感じている人は、幸福度が高い。

○ストレスにならない資産運用の方法とは?

・経済的に健全な人は現状の生活水準に満足しており、自分の身の丈以上のくらしを得ようと無理はしない。日々お金を自分でコツコツと管理することでストレスを減らし、将来的な安心感を自ら作り出す。

・ハイリスク・ハイリターンの資産運用戦略は、日々絶え間ないストレスを生み出す。

○まとめ:経済的な幸福とは

・経済的な幸福度が高い人たちは、今の生活水準に満足している。

・彼らは身の丈に余る借金を避け、さまざまな仕組みを利用して自分の財産をコントロールすることでコツコツと蓄えを増やし、経済的な安心感を得ている。

・次々と物を買うのではなく、あと後まで思い出に残る体験にお金を使う。そして、自分のためでなく、誰かを喜ばせるためにお金を使う。

・本当にお金を賢く使えば、経済的な自由を得るだけでなく、大事な仲間と心から楽しいと思える時間を増やすこともできる。

 

 

今回のテーマは経済的な幸福について。重要なことの一つ目は自分のためにお金を使うよりも、他人のためにお金を使うということ。人にお金を使ったり、慈善事業に寄付をするという行為が幸福感を高めてくれるそうです。いろいろと考えず、このように自分以外のことにお金を使える習慣をつけたいものです。

2つ目は旅行や外出、休暇などの「経験的」なことにお金をつかうこと。時代背景もあるとは思いますが、この頃は「モノ」にお金を使うことより得る幸福感は薄く、すぐ無くなります。しかし、大切な友人やパートナー、家族との想い出をつくることは大きな幸福感を与えてくれます。日常から「モノ」への出費を抑え、「経験的」なことにお金を使うよう心がけたいものです。

3つ目は資産管理の仕組みの初期設定をすること。お金についていろいろ考えたり、悩んだりすることは幸福感を下げるし、日常生活にも影響を及ぼします。最初は努力や思い切りが必要だとは思いますが、資産運用であったり、自動引き落としといったような仕組みづくりをしっかりと30代のうちにしておかなければいけないと感じています。

人間関係の幸福とはー幸福の習慣 


○幸福は人から人へ感染する

・日々接している家族や友人が幸せを感じていると、幸せを感じる可能性が15%高まる。

・あなたの友達の友達、そのまた友達の幸福度が高いと、あなたの幸福度は6%向上する可能性がある。

・幸せになりたいのなら、収入を増やすよりも、よき家族や友人との関係を強める方が効果的である。

・一人の健康と幸福は、周囲の人の健康と幸福に影響する。つまり、一人の幸福は、個々人の中で完結するものではなく、人類全体の幸福につながる。

○肥満も人から人へと“感染”する

・“ネットワークの影響力”は、体重にも影響を与える。

・もし、あなたの友人が太っていると、あなたも太る確率は57%上昇する。あなたの兄弟姉妹が肥満になった場合、あなたも肥満となる確率は40%高くなり、あなたの配偶者が肥満になった場合は、37%の確率であなたも肥満となる。

・身近で親しい人は、遺伝的な要因よりも、強く健康に影響を与える。

・健康的な習慣を取り入れるために、人間関係をうまく組み合わせると、相乗効果が期待できる。

○人間関係には治癒力を高める力がある

・親しい友人との関わりには、健康に効果のある何かが存在している。

・人間関係と健康状態の関係についての研究が進むにつれ、人が何らかのダメージから回復する際に、「人間関係の幸福」が、大きな影響力を持つことが明らかになった。

・身近な友人関係は互いに大きく影響し合って、まるでさざ波のように波及する。誰かが健康や幸福にプラスになるよう行動すると、周囲の健康や幸福を高め、その効果はまた本人に返ってくる。

・周囲の人の幸福を高めるためになるような“投資”をすると、確実に“リターン”が得られる。

○誰かと一緒に過ごす時間が幸福感を高める

・毎日6時間以上人と関わる時間を持っていると幸福度が上がり、ストレスや不安は小さくなる。

・内向的な人でもコミュニケーションの時間を少しでも長く持つと、人生の全体的な質を高める効果がある。

○最高の友人と呼べる人がいますか?

・“職場に最高の友人がいない”会社員が仕事に熱意を持って取り組んで成果を出せる可能性は“職場に最高の友人がいる”会社員の12分の1しかない。

○職場の人間関係は、仕事のやる気と成果を高める

・最も重要な要素は、“何をしているか”ではなく“誰と一緒にいるか”である。最高の友人と共に働けることは、仕事のやる気を高め、困難な状況の中でも共に成果を出すことにつながっている。

・職場の誰かと会話を交わすなど、ほんの少し人間関係が強まる行動で生産性は大きく向上する。

・コミュニケーション・ツールは業務を効率よく行うためだけでなく、従業員が互いに個人的なつながりを持つために活用すべきである。

○幸せな親友はあなたを幸せにする

・人間関係の幸福度を高めるためには、まずは親友を持つことです。その親友との関係の質が、あなたの健康状態と幸福にとても重要な役割を果たします。

・日々の生活に幸せを感じている友人が一人増えるごとに、幸せになる可能性は約9%ずつ高まる。反対に、日々の生活が不幸だと感じている友人が一人増えるごとに、幸せでいられる可能性は7%ずつ低下する。

○一人の友人に全てを期待しない

・互いに1人に依存せずに、何人かの友人の強みに意識を向けることがすばらしい関係を築くカギである。

○まとめ:人間関係の幸福とは

・人間関係の幸福度が高い人は、彼らが何かを成し遂げたり、人生を楽しんだり、健康でいることを応援し、成長に手を貸してくれる親しい仲間に囲まれている。

・彼らは仕事の時間も含めて、毎日ほぼ6時間程度の時間をコミュニケーションのために使っている。さらに、意識的に時間をつくって、仲間と集まったり、ともに旅をすることで絆を深めている。その結果毎日ポジティブなエネルギーを得ることができているのだ。

 

 

今回のテーマは「人間関係の幸福」。幸福は人から人への感染する。友人が幸せであれば、自分が幸せである可能性が高い。幸せになりたいのであれば、収入を上げるよりも、すばらしい家族関係や友人関係をつくるのが最も効果的だそうです。最近実感するのが「ネットワークの影響力」というもの。Facebookで人間関係を築くことによって、確実に自分への影響が出ていることが分かりました。知っている人知らない人問わず、すばらしい行動やライフスタイルをもっている人と良い関係性を持つことによって、知的にも身体的にも良い影響を受けることができると感じています。まさにSNSはリアルの幸福感にも影響を与える、リアル補完ツールだと最近実感することができます。

一人の友人に全てのことを期待しないで、それぞれの得意分野を持つ人たちとつながる。たくさんの人と知り合い、その人たちの強みに注目して自分に影響を受けさせるということが、自分の可能性の幅を広げることだと実感しています。

仕事の幸福とはー幸福の習慣 


最も多くの時間を費やすことがその人を作り上げる

・全体的な「人生の幸福」を考えた時に、「仕事の幸福」は5つの要素(仕事、人間関係、経済的、身体的、地域社会)の中でも、最も重要で根幹をなすものです。

・仕事の幸福度が低いと、やがては他の4つの幸福も悪化させてしまう。

 

パートナーを失うより、仕事を失う方がダメージは大きい

・問題は“解雇された後、次の仕事を一生懸命に探し続けているのに見つからない状態が1年以上続くこと”にある。

・収入を得ることは「仕事の幸福」の必須条件ではなく、収入の有無にかかわらず、私たちは「そのことするのが心から楽しい」と思える何かが必要です。その楽しい機会が毎日あることが必要なのです。

 

二人は毎日仕事が終わるのを待ち望んでいる

・「仕事に熱意を持っている人」は朝仕事に就いた瞬間から仕事を終えるまで、“幸せだと感じる度合い”と“仕事に対する興味関心の度合い”が大幅に高い。

・反対にストレスレベルは「仕事に熱意を感じていない人」の方が大幅に高い。

 

充実した毎日を生きるか?それとも、週末のために生きるか?

・「仕事に熱意を持っている人」は、平日も休日も幸福度は同じで、物事に対する興味関心度とストレスレベルが、平日の方が少しだけ高いことが違っている。

・「仕事に熱意を感じていない人」は、平日は幸福度も、物事への関心度も劇的に低く、ストレスレベルが異常に高い。つまり週末のために生きているようなものなのです。

 

週末と同じくらい、平日を楽しく過ごすには?

・仕事の幸福度が高い人は、仕事と趣味の境目がないのです。彼らは自分の仕事が本当に好きで、それゆえプライベートな生活にも“仕事への熱意”が溢れ出し、流れ込んでしまうのです。

 

仕事に熱意を持てないと、職場は戦場になる?

・コルチゾールは、免疫力を抑え込む一方で、血糖値と血圧を押し上げるストレスホルモンです。本来コルチゾールは、生命が危険にさらされるような状況、つまり、“逃げるか、戦うか”という状況の時に必要なホルモンです。

・職場でマネジャーから文句を言われたり、業務が思い通りに進まずイライラしている時、コルチゾールレベルは急激に上昇する。

・脳は今直面している状況が、生きるか死ぬかという危機的な状況かどうかは区別できない。

 

仕事への熱意が健康状態をよくする

・仕事に対する熱意が増すほど、血中のコレステロールとトリセルグリドのレベルが著しく減少する。職場における日々の体験が、私たちの健康に直接的に影響する可能性を示唆している。仕事の幸福度を引き上げることは、長期間にわたる健康を維持するために、最優先すべき重要なことかもしれません。

 

一番楽しくないのは「上司と一緒の時間」

・仕事に熱意を失う危険性が最も高いのは「自分の上司は、部下である自分に全く関心を持っていない」と感じる人である。この場合職場に不満を持つ人の割合は40%以上となる。

・マネジャーが「部下にあまり意識を向けない」もしくは「部下の弱みに意識が向いている」場合は職場や仕事に不満を持つチームメンバーの割合は22%まで下がる。

・マネジャーが「部下の強みに意識を向けている」人である場合、そのチームで職場に不満を持つ人の割合は全体の1%である。これほどまでに上司の影響力は大きい。

 

「仕事の幸福」が寿命を決める

・人が90歳以上まで長生きできるかどうかは「仕事の幸福」しだいである。

・95歳以上生きた人の93%は「仕事に非常に満足していた」、86%は「仕事がとても楽しかった」と答えていた。

 

「強み」を使えば、仕事は楽しくなる

・自分の弱みや失敗に意識を向けるよりも、うまくいっていること、自分の強みに目を向けて日々を送る方が、人は多くのことを学び成長できる。

・自分の強みを活かせずに仕事をしている人は、週20時間までは元気に働けますが、20時間を超えた後は、働けば働くほど疲れてしまいます。

 

仕事の幸福とは

・仕事の幸福度が高い人は人生の目的(=自分の使命)がはっきりしていて、それを達成するための中間目標もはっきりしている。その一つ一つの中間目標を達成するためのプランも持っている。

・「仕事の幸福度が高い人は、実は働き過ぎなのではないか?」と思われる人がいるかもしれません。しかし実際のところ、彼らは仕事の幸福度が低い人より、仕事もプライベートも楽しんでいて、人間関係も良好です。

 

 

まとめ

この本は今まで読んだ幸福論に関する本の中でも非常に分かりやすく、納得できる内容でした。幸福の要素を「仕事」「人間関係」「経済的」「身体的」「地域社会」の5つのファクターに分けて説明されています。幸福感を得るにはこの5つのファクターのどれが突出していてもだめで、5つがバランスよく高いことが重要だそうです。

 

今回のテーマは「仕事の幸福」について。仕事の幸福についてもっとも重要なのはやはり「熱意」だということが、言われています。私もふと「いやいや感」や「やらされ感」で仕事をする時がありますが、これは非常に健康状態にも悪いことです。

仕事を自分発信、あふれ出るほどの熱意をもってすれば、長生きもできるし他の幸福の要素にも大きく影響できるようです。

 

もうひとつ重要なのは自分にしても、他人にしても「強み」にフォーカスするということ。上司から「弱み」についてちくちくと言われるのは嫌ですよね。私自身は部下の強みに目がいくように気をつけていたいものです。

また自分の弱みを上司に指摘されるとどうしても自分自身も自分の弱みばかりに目が行ってしまいます。自分自身は他人に何を言われようが、自分の「強み」にフォーカスできるように心がけたいものですね。