富と幸運を得る心構え-東の大富豪の教え ユダヤを超える「成功の本質」 


■あなた自身が「フォーチュン・マスター」になる

・「意味のある偶然の一致」を自ら引き起こせるくらいにフォーチュン・メンタリティを高めた人を「フォーチュン・マスター」という。

 

■自分が「カリスマ」にならなくとも十分成功できる

・目指すべきは「カリスマ」ではなく、自分独自の強みを活かした「オンリー・ワン」

 

■「嫉妬」という感情は「あなたの未来」を映した鏡

・ネガティブな「嫉妬」の感情は、折に触れて日々頑張っている私たちの気持ちを容赦なくゆがませる。

・成功者は、この「嫉妬」の感情を独自の視点で見事に変換し、財産を築いたり、ビジネスでの活躍に生かしている。

・成功者にとって「嫉妬」とは、自分の未来の「自己実現」を見ているのと同じことである。

 

■ランダム・コード―――自身を「無限の可能性」におく

・「ランダム・コード」とは、その人固有・独自の人生ストーリーが「暗号」のように人生に組み込まれている、というもの。

その「暗号」を活かした生き方をするよう心掛けていると、あなたにとって最善のパターンでスムーズに人生が展開する。

・既成概念や、思い込み、自分の限界を定めるのをやめて、自分を徹底的に「無限の可能性」においてあげると、「ランダム・コード」が人生の各ステージで浮き上がってきて、「流れに乗る」のを助けてくれる。

 

 

■まとめ

幸運の流れを掴み、「意味のある偶然の一致」を体感するための心構えについてしっかりと身につけておきたいですね。

 

まずは自分自身が幸運を自ら引き起こせるということを自覚すること。

決してカリスマでなく「オンリー・ワン」として信念や行動に自信を持ち「自己実現」していくことが大切だと思いました。

 

また「嫉妬」には非常にネガティブなイメージがありますが、それの強力な力を自分の中でポジティブに修正して自らを嫉妬の対象のレベルに持っていくことが可能だということは説得力がありますよね。

嫉妬するのも悪くないな(笑)と思いました。

 

そしてランダム・コードの存在を意識して、既成概念にとらわれず「自分らしい人生」を送りながら、幸運の流れに常に敏感になれるような生き方をしたいですね。

日常の奇跡を起こす7つの知恵-東の大富豪の教え ユダヤを超える「成功の本質」


■エクササイズを始める前の注意点

・どのような未来を選択し、実際にどのように行動するのかを、自分自身に明確にしておくことが重要なポイント。

・「運の力」に対する疑い、批判を取り除かねばならない。日常生活で誰もが響体験する、さまざまなネガティブな感情-恐れ、怒り、憤り、焦り、執着、惰性、怠慢、不注意など-は、私たちが気持よく「幸運の流れ」に乗るのを制限したり、古い自分のパターンに私たちを拘束し続ける原因となる。

・ゆっくり進む変化は、素早く訪れる変化と同様に、成功にとって価値あるものです。たとえ一日に数パーセントの変化でも、一年たてば、かなり大きな変化になる。成功者たちはそうやって時間をかけて「幸運をつかむ努力」を「実りある結果」に変化させる。

・「価値のある変化」を実感し、「不安定さ」を楽しんでして成長する。

 

■第一の知恵 幸運を見逃さない目を養う

・日常で起こる「意味のある偶然の一致」は、「洞察力」「直感」が高まっている時に発生しやすくなる。

・「洞察力」を磨くとき気をつけなければならないのは、自分が知っているいつものパターンから「結果」が分かっていると思い込んでいる時です。

・自分が望む事柄を実現する過程では「結果ではなくプロセスに焦点をあてる」ことが重要。

・「直感」は、私たちの内面に浮き上がる「答え」で「意味のある偶然の一致」はそれが外面の世界の現実なって現れた現象。

・普通の人だったら気にも留めずに受け流してしまうような、小さな物事や取るに足らない出来事があった時にも、「その時の自分」に照らし合わせてじっくり考える。

 

■第二の知恵 湧きあがった気持ちや考え、感情を肯定する

・負の連鎖を断ち切るためには「心の姿勢」を変える。「ありのままの自分を肯定する」。

・誰しも、自分が決断を下した物事を選択するときに指針となる「価値観」を持っている。この価値観が、成功を後押ししてくれるのか、逆に足を引っ張っているのかを確認するのが出発点である。

・「自分で自分自身が分かっていない=過去の古い行動パターンに縛られている」と、意義ある新しい展開を呼び込むことができない。

 

■第三の知恵 チャンスを迎え入れる生き方に変える

・頑張っていない人など実はこの世の中には一人もいない。

・その時、「別のこと」を精いっぱいしている。その時、「もっとよい選択」があることに気づいていない。

・人生のターニングポイントを知り、どんな状況で「意味のある偶然の一致」が発生しているのかというパターンを知り、これから幸運に後押ししてもらいたい計画やイベントがある時に、同じような心理状態になって学びをイメージすることで偶然の一致が起こりやすくなる。

 

■第四の知恵 「何かを期待する姿勢」を保つと「現実」になる

・幸運は、「最善を尽くして結果を待ち、あとはすべてを手放す」という心境に達している時に最大になる。

・手放すというのは実際の細かい作業や人とのやり取りを手放すのではなく、「何が何でも上手くいってほしい!」という気持ち自体を「手放して」しまうこと。

・まだ成功する保証は何もない段階で「期待と高揚感」を持って「成功を確信してしまう」力は偉大です。

・「最善を尽くして手放す」という心構えは「期待」を「現実」にする。もちろん「直感」の声に耳を傾け、自分を肯定しながら忍耐強く行動しなければならない。

 

■第五の知恵 どの方向にも飛び出せるようにしておく

・多くの人は、その生活に不平不満があったとしても、居心地の良さを理由にそこから踏み出そうとはしないのが現実。

・自分の人生の「リスク」に焦点を当てる。どこかで魅力を感じていて、同時に携わるのが怖いことはないだろうか?いつもの決まりきったやり方やパターンを覆したら、どういう気持ちになるか?

・「何かを変える」ときには波風が立つもの。しかし、正しく「リスク」をおかせているなら「意味のある偶然の一致」が必ず後押ししてくれる。

 

■第六の知恵 いつ成功してもいいように「心の準備」をする

・脳科学では、人間は経験したことがないことはイメージできないので「潜在意識」は反応しない、つまり「自分が実現できる余地はない」と脳が勝手に決め付けてしまっているのと同じことであるという。

・重要なのは、「普通の生活レベル」で生活している人には「成功への障害」となっている感情があるということ。

・成功したいと願いながらも、心の底では「変化」を望んでいない-これが私たちが「成功できない」もっとも大きな要因。

 

■第七の知恵 「努力する」のではなく「人生の流れ」に委ねる

・辛い努力を一切やめて人生の流れに乗って成功する。

・日本は「本音と建前」社会。自分が本当に良いと思うことを一旦端に追いやり、他者がよいと思うことを自分も良しとする風潮がある。

・あなたに合わない目標、やり方、タイミングで努力の方向を間違えたり、無理強いしたり、プロセス自体を楽しめない計画は、あなたが持つ貴重なエネルギーの無駄遣いになる。

・「本当の成功」とは、もっとスムーズに運ぶもの、「あなたのユニークな部分を活かして独自のパターンで成功していく」ことにある。人がやっているから私も、ではない。

 

 

■まとめ

「日常の奇跡」を起こす七つの知恵。

日常の奇跡は常にだれにでも起こりうるものであって、それを敏感に感じ取って流れに乗る人が成功する人。

だけどほとんどの人はそれを見逃しているそうです。

特に日本人はがむしゃらに努力することが美徳とされている社会なので、本当に目の前に奇跡を起こす要素があったとしても見逃しやすいのかなと思います。

過去の経験や常識についついだまされてしまい、努力の方向を間違い時間を徒労に費やすのは本当にもったいないことだと実感。

常に自分の気持ちをフラットに保ち、全体を俯瞰し、幸運に対する期待を持ち、ワクワクしながら毎日を過ごすことが幸運の流れをつかむ第一歩なのかなと思います。

 

これから「成功の本質」の話しをしよう−東の大富豪の教え ユダヤを超える成功の本質


「意味のある偶然の一致」は自分で作り出せる

・「富」を得るには「幸運な状態でいること」が最も大切で、自分から幸運を作り出せるようになることが成功のカギである。

・「幸運」はまた、「一過性」のものあってはならず、願望や素質とはかみ合わない「ただのまぐれ」であってもいけない。

 

「幸運の後押し」は進む道の正しさを示すシグナル

・いくら金銭的に成功していたとしても、家族や友人といった人間関係に恵まれていなれければ幸せにはなれないし、健康に恵まれていなければ、金銭的成功で手に入れたお金と時間の自由を充実させ楽しむことはできない。

・人生にはバランスが必要で、努力や才能、持って生まれた素質だけで「幸せ」になることはできないし、成功することはできない。

・人生は、誰かに、自分以外の「力」に助けてもらいながら階段を上っていかなければ、決して頂点へとたどり着けない。

・物事の根底には「秩序」がある。「幸運」に恵まれていないとき、人は、自分に起きる全てが「バラバラ」に見える。焦りや怒り、緊張や不満でいっぱいの「幸運」とはかけ離れている状態では、自分に起こることは全て無秩序で、よい結果や願望を達成するための「相乗効果」は得られない。

・「自分にとって正しいこと」をしていないと、当然「意味のある偶然の一致」が起こる余地がない。

 

何もしなくても成功の基盤が自然につくられていった

・「偶然」というより「そうなるべきだった」という感覚。

・「やるべきこと」をちゃんとやって、後は素直に流れに乗って「意味のある偶然の一致」を受け入れる。

・自分にとって最も「適切」な場所で「適切」なことをしていると、「意味のある偶然の一致」が頻発して、それを後押ししてくれる。

 

成功者の「秘訣」が役に立たない理由

・この世の中に存在する、全ての人の人生にそれぞれ起こる「出来事」には、どれ一つとして同じパターンはない。

・ある人にとって重大な「現実」は、別の人にとっては全く意味がない。だからある人にとっての「成功の秘訣」は、他の人にとってあまり役に立たなかったりする。これが「同じように成功したように見えても、本当の意味では幸せになれていない」ということだ。

 

いかに「小さな偶然」に意識を向けるか

・一見、何のつながりもないような小さな偶然の一致が、まるで起きたことの正しさを後押ししているかのように、急に意味を持ってくる。

 

その人の「幸せ度」は何で決まるのか

・その人を成功にまで導いてくれる幸運を引き寄せる力は、その人の「心構え」と「人生に対する態度」で決まる。人格や性格の善し悪し、頭が良い悪いでもない。実は、誠実に生きているか、そうでないかも「運の良さ」とは全く関係ない。

 

「日常の奇跡」に生きる7つの知恵

・「幸運哲学」7つのポイント

①    日常で起きるどんな些細な幸福も見逃さない「感性」を磨く

②    過去から現在に至る「自分の全て」を徹底的に肯定する

③    チャンスを迎え入れるために、より柔軟な生き方を身につける

④    何かを期待する姿勢を保ち、現実化している自分をイメージする

⑤    どんな変化も受け入れられる考え方と行動力を身につける

⑥    いつ成功してもいいように心と行動の準備をする

⑦    辛い努力で物事を進展させようとする古いパターンから自由になり、自然に人生の流れに身を任せるための信頼感を培う

 

 

まとめ

すごくわくわくする内容でした。

自分の心構えや人生への態度によって「意味のある偶然の一致」はいくらでも作り出せるということが響きますね。

 

「偶然」というよりも「そうなるべくしてなった」と後から振り返って思えるような心構えと人生への態度を日々持って過ごしたいですよね。

なにより毎日を流されるように惰性で過ごすのではなく、ほんの小さなことにも感謝・感動を覚えられるように日々を過ごすことが成功への第一歩なのではないかと感じます。

 

最後の幸運哲学7つのポイントは必ず実践することで効果が得られるように思うので、意識的に実践していきたいと思います。

東の大富豪のマインドセットー東の大富豪の教え ユダヤを超える成功の本質


「本物の成功者」が持つマインド

・成功者との「わずかな違い」

①    幸運の流れの大切さを知ること

②    幸運を自らコントロールできるメンタリティを得ること

・富を手に入れる「フォーチュンメンタリティー」とは、多くの成功者と同じように「意味のある偶然の一致」に敏感になって、「幸運の流れ」を自らコントロールできる資質のこと。

 

「意味のある偶然」は「乗っている人」だけが得られるサイン

・日常生活に起こる「意味のある偶然の一致」を理解することで、自分にとって都合のよい現象を絶妙なタイミングで引き寄せることができる。

・生産的で「幸福に満たされていると自覚している」成功者たちはみな、自分の人生には、何らかの意味や使命があると考えている。

・偶然のパターン

①    単発で起こる偶然

②    ストーリーのように連続して起こる偶然

・日常で起こるどんな些細な偶然にも、「自分なりの意味」を発見することが必要。

 

「あなただけの成功パターン」を見つけることがカギ

・自分が一番興味のある分野で、「素直に流れに乗る」ことで、あなたはより力を発揮しやすいパターンに引き込まれる。

・フォーチュンメンタリティを磨いていけば、徐々に「自分が何者なのか」「自分が本当にやりたいこと」の方向性が分かるようになる。

さらにどんなことが、あなたが幸せに成功するのを後押ししてくれるのかということを、潜在意識が識別できるようになる。

○目標達成型こそ「小金持ち」の発想

・2つの成功パターン

①    目標達成型の成功者

②    人生展開型の成功者

・日本の成功者には「目標達成型」の成功者が多いが、海外に出ると「人生展開型」の成功者が多い。

「意味のある偶然の一致」にしたがって最善を尽くす人はみな、「人生展開型」の部類に入る。

 

8割の成功者に共通する「計画された偶然」

・プラント・ハプンスタンスのキャリア論…「決めつけない姿勢」が、予定していた目標を達成するよりも、はるかに本人にとって価値ある結果をもたらすことに注目。

⇒世界の成功者たちが「意味のある偶然の一致」を活用し、より大きなチャンスをつかむ原点。

 

フォーチュンメンタリティが高い人の5つの特徴

・5つの特徴

①    好奇心が強い…新しい学習機会を常に模索する

②    持久力が高い…失敗を恐れず継続努力できる。

③    楽観的…自分には「実現できる」「達成できる」と思える。

④    柔軟性が高い…自分の信念・態度・行動を必要に応じ変えられる。

⑤    リスクを恐れない…結果が不確実な段階でも行動を起こせる。

 

進むべき方向を教えてくれる「偶然」に気づくこと

・「人生最大の挫折」を「人生最大のチャンス」に発想転換する。

 

あなたはなぜ、今「成功」できていないのか

・自分に不満を持っている人の特徴

①    好奇心に乏しい…「偶然」を気にも留めない

②    忍耐力がない…一度や二度の失敗ですぐあきらめる

③    物事が悲観的…自分には実現できない、達成できないと考えている

④    柔軟性に乏しい…信念・態度・行動を状況に応じて変えることができない

⑤    リスクを恐れる…結果が確実でないと行動できない

⑥    自分に素直じゃない…自分が本当に好きなもの、やりたいことに、意識的・無意識的に「気づかないふり」をしている

 

あなたがどんな人間であろうが、成功とは関係ない

・過去にあなたがどんな失敗をし、どんなことに後悔し、今どれだけ自信がなかったとしても、いまから、いくらでも「フォーチュン・メンタリティ」を高めることができる。

 

 

まとめ

東の大富豪のマインドセット。

キーワードは「フォーチュンメンタリティ」です。フォーチュンメンタリティとは「意味のある偶然の一致」を理解して、幸運の流れを理解すること。

僕が解釈するには「ついてる」と思うときが、「意味のある偶然の一致」を理解することではないかと思います。

起こっている現象や自分が出した結果についてどんな結果であってもそれは次の「意味のある偶然の一致」を引き起こすために必要だったのではないかと思えば、どんな状況でも「ついてる」と言えますよね。

日常に起こるどんな些細な出来事(単発的であれ、ストーリー的であれ)に対してもっと敏感になり、幸運への流れを感じて行動を起こすことがすごく重要なんだと感じます。

また、日本人には「目標達成型」の成功者が多いそうですが、あまり目標達成にガチガチになってしまうと、もしも自分の思っていた通りにならなかったときに自己イメージを下げてしまい幸運の流れまで見失ってしまいます。

そういう意味では「人生展開型」という、「意味のある偶然の一致」にしたがって、その流れに漂いながら全力を尽くす人生のほうがより実りがあるように感じますよね。

「日本の成功法則」では成功できないー東の大富豪の教え ユダヤを超える成功の本質


■日本人が知らない「成功法則」

・華僑の教えの中でも、日本人が知らない「成功法則」がある。

 

■「日本のスタンダード」は「世界のスタンダード」ではない

・新築と中古の不動産なら、香港では中古物件の方が断然利益率がよい。

・世界では必ずしも日本のスタンダードが正しいとは言い切れない。

 

■「日本だけの成功法則」にしがみつく日本人

・日本人は大きな可能性に自分でピリオドを打ってしまう人が多い。

・「年功序列」ではある程度の成功は確保されるが、「自分を最大限に生かして」ベネフィットを得るにはほど遠い。

 

■多くの日本人が成功できない「努力の罠」

・日本人は「決断とエネルギーを注ぐべき努力の方向」を間違えやすい。

・日本人は本当に挑戦したいことをないがしろにして、本当は望んでいない事柄に、多大な時間とエネルギーを費やす傾向にある。

 

■西のユダヤ、東の華僑の秘密

・華僑の成功者の多くは、人情に厚く、目には見えないけれど、私たち誰もが日常生活で確実に経験している「感や直感といった『内面の声』を決断に生かして成功してるパターンが多い。

 

■華僑の人々が成功者を排出し続ける理由

・チャンスの広がる可能性のある場所なら国境を越えてどこへでも飛びだすという基本姿勢。

・いまあるスタンダードの型を破って、関わった人すべてがWINWINになるような新しいスタンダードを、自分たちでつくっている。

 

■この先「あなたの成功パターン」でしか生き残れない

・新しいスタンダードを独自に作り上げていかないと、チャンスが広がらないばかりか、これからの時代は『個人が自分の才能を活かしてユニークな方法』で活躍できないと、生き残ることすらできない時代になる。

・人と同じことをしていたのでは生き残れなくなる時代に、一番大切なことは「あなた自身が一つのブランドになること」なのです。

・自分の強みやユニークな持ち味を活かして『オンリーワン』になるのを目指すことが大切。

■「努力」や「才能」だけでは、決して成功できない

・ある国や地域で『常識』だったことは、別の場所では全く重要視されなくて、逆に別の考え方ややり方が高く評価されることが普通に起こる。

・全ての人に、その人が『一番自分を活かして成功できる環境やパターン』がある。

・手掛けようとしていること、そのための努力、活かそうとしてる才能に加えて『絶対にうまくいく流れ』を自ら生み出す必要がある。

・『意味のある偶然の一致』を連続して起こさせる。

 

■東の大富豪5つの共通点

・成功者は幸運をコントロールできる

①    成功には、お金の知識、経営や投資のスキルといった実践的方法だけでなく「幸運」の後押しが必須であること。それを徹底的に理解すること。

②    『幸運の示す方向』に従って変化を柔軟に受け入れること。

③    チャンスのあるところなら「幸運の示す方向」にしたがって、住んでいる国・地域を超えてどこにでも飛びこんでいくこと。

④    「人」が「幸運」を運んでくること、その「幸運」が次の「価値ある人」を運んでくること。

⑤    「幸運」の後押しで得られた「成功」(お金・地位・より価値のあるチャンス)をみんなで「分かち合う」ことが大切だということ。

 

■なぜ成功には「意味のある偶然の一致」が必要なのか

・「シンクロニシティ」いま、自分がとっている行動、手掛けている事柄、進んでいる道が正しいことを、まるで「目に見えない何か」が証明しているかのように、自分の都合のよい偶然の出来事が頻発する現象をいいます。

・「成功者」と私たちを分け隔てている「ほんのわずかな違い」とは「幸運の流れの大切さ」を知ることと、「自ら幸運をコントロールできるメンタリティを獲得すること」にある。

 

 

■まとめ

キーワードは「意味のある偶然の一致」。

日本の成功哲学と言えば、練磨の哲学ですよね。これは前回取り上げた『「超」入門失敗の本質』でも取り上げられていました。

本書ではこのような日本の成功法則では本当の意味での成功は得られないと書かれています。

 

がむしゃらに努力するのではなく、全体を俯瞰して、時に立ち止まりながら努力の方向を確認すること。そして、それを後押ししてくれる「見えない何か」の後押しを受けることだということらしいのです。

 

その「見えない何か」というのが「意味のある偶然の一致」であり「シンクロニシティ」ということです。

確かに後から考えれば、あの時、あの場所で、あの人に会わなければ。。。ということは結構ありますよね。

 

そういう「意味のある偶然の一致」に気付くこと、呼び寄せる行動を常に心がけていきたいものですね。

 

「超」入門 失敗の本質 鈴木博毅⑦


テーマ:なぜ「集団の空気」に支配されるのか?

○場の「空気」が白を黒に変える

●体験的学習の文化が誤認を助長する

・空気の醸成の悪影響

①    本来「それとこれは話が別」という指摘を拒否する

②    一点の正論のみで、問題全体に疑問を持たせず染め抜いてしまう

・目の前の出来事に対して、追いかける指標〈戦略〉を理解していないにもかかわらず、体験的学習から特別な発見を導き出して「一点突破全面展開」を行う傾向が日本人にはある。

●議論の「影響比率」を締め出させるな

・本来その問題が正しいか間違っているか判断すべき基準として、影響する比率が1%にも満たないことを取り上げて、問題自体を一方的に決め付けてしまう空気の醸成は、断固見破らなければならない。

●空気の正体を理解して打ち破る知恵

・「空気」とは体験的学習による連想イメージを使い、合理的な議論を行わせずに、問題の全体像を一つの正論から染め上げてしまう効果を持つ。議論の「影響比率」を明確にし、意図的な「空気の醸成」が導く誤認を打ち破る知恵を身につけるべき。

○都合の悪い情報を無視しても問題自体は消えない

●方向転換を妨げる4つの要素

①    多くの犠牲を払ったプロジェクトほど撤退が難しい

②    「未解決の心理的苦しさ」から安易に逃げている

③    建設的な議論を封じる誤った人事制度

④    こうであってほしいという幻想を共有する恐ろしさ

●情報を封鎖しても問題は消えない

・情報や正しい警告を受け入れなくとも、問題自体は消えることはない。グループ・シンクやサンク・コストの心理的罠にどれだけ早く気づき、方向転換できるかが組織の命運を決める。

○リスクを隠すと悲劇は増大する

●リスクを隠すことで、損害は劇的に増えていく

①損害を劇的に増やす

②新たな損害を自ら生み出す

●実際に起こらなくても得はしていない

①リスクとされている事象に注意を払う人が増える

②リスクを理解していることで、不意打ちを避けられる。

●耳の痛い情報を持ってくる人物を絶対に遠ざけない

・コンチネンタル航空ゴードンCEOのリスク対応

①最大限迅速に「早く」対応する

②何より「真実」を正確に把握する

③リスクを隠すのでなく「周知徹底」することで予防につなげる

・リスクは「目を背けるもの」でも「隠す」ものでもなく、周知させることで具体的に管理されるべきもの。ビジネスでは、リスクを「かわす」のではなく、徹底して管理しなければ、存続していくこと自体が難しくなる。

 

サラリーマンにとっての出世への道は「空気を読むこと」と一般的には言われるけれども、その空気自体が間違ったもので、その空気を読むことによってのし上がってきた幹部が増えてくるとその会社は将来が暗いということを第二次世界大戦の日本軍の状況を例に身にしみるほど実感しました。

大きな組織になればなるほど「集団の空気」が醸成されていて、諫言や助言を受け付けない風土になり、戦略も体験的学習からの「一点突破全面展開」型に陥ってしまう。

またリスクへの対応の仕方も参考になります。日本企業はリスクを「回避」することにばかり目がいき、リスクをとってリスクを「管理」することをしてこなかったという部分はなるほどと思えた部分です。

組織としての成長を計るならば、リスクの開示、正確な情報の把握、迅速な行動が必要だと感じました。

 

「超」入門 失敗の本質 鈴木博毅⑥


テーマ:なぜ「真のリーダーシップ」が存在しないのか?

●自分の目と耳で確認しないと脚色された情報しか入らない

○正確な情報はトップには届かない

・ピラミッド型組織の二つの危険性

①    「縄張り意識」「派閥意識」による自分の義務と責任以外への無関心

②    重要な情報が組織内でろ過・要約されトップに概略しか伝わらない

○トップの行動力は組織の利益に直結する

・トップが最前線を自分の目と耳で確認する5つのメリット

①    情報が階層にフィルタリングされ、ゆがんだ形でしか伝わらないことを避ける

②    決定権者が最前線の問題を直接知ることで、改善スピードが段違いに早まる。

③    誤った情報をもとに、不適切な対策を続ける状態を見破ることができる。

④    問題意識が一番鋭い人物が現場に足を運ぶことで、新たなチャンスを発見する。

⑤    現場のスタッフとの意思疎通と、最前線の優れたアイデアをトップが直接検討可能。

・組織の階層を伝ってトップに届く情報は、フィルタリングされ担当者の恣意的な脚色、都合のいい部分などが強調されていることが多い。問題意識の強さから、優れたアンテナを持つトップは、激戦地(利益の最前線)を常に自らの目と耳で確認すべき。

●リーダーこそが組織の限界をつくる

○チャンスをつぶす人の3つの特徴

・3つの特徴

①    自分が信じたいことを補強してくれる事実だけを見る

②    他人の能力を信じず理解する姿勢がない

③    階級の上下を超え、他者の視点を活用することを知らない

○リーダーとは新たな指標を見抜ける人物

・優れたリーダーとは、組織にとって「最善の結果」を導ける人であり、自分以外を無能と断定する人ではない。

・新たな指標としての戦略は、現場から生まれることが多く、リーダーはそれを見抜く必要がある。

○戦略を理解しないリーダーは変化できない

・愚かなリーダーは「自分が認識できる世界」を、組織の限界にしてしまう。逆に卓越したリーダーは、組織全体が持っている可能性を無限に引き出し活用する。

●間違った「勝利の条件」を組織に強要する

○優れたリーダーは「勝利の条件」に最大の注意を払う

・「間違った勝利の条件」を組織に強要するリーダーは集団に混乱を招き、みじめな敗北を誘発させているだけである。求める勝利を得るためには、「正しい勝利の条件」としての因果関係に、繊細かつ最大限の注意を払うべきである。

●居心地の良さが、問題解決能力を破壊する

○不均衡を創造する、自己革新型組織の特徴

・「居心地の良さ」とは正反対の、成果を獲得するための緊張感、使命感、危機感を維持できる「不均衡を生み出す」組織が生き残る。指揮を執る人間には「見たくない問題を解決する覚悟の強さ」が何より要求される。

 

 

 

今回特に印象に残ったのは、リーダーに求められる資質の部分。リーダーに求められるのは私が解釈するに次の3つ

①現場主義に徹し、今支配的な指標から、新たな指標を打ち出すことができる。

②ダブルチェックを受け入れる謙虚さを持ち、客観的に自分を見つめられる。

③現状の居心地の良さに満足せず常に不均衡を生みだし、変化し続ける。

そうすることによって、真のリーダーシップを発揮することができるという風に理解しました。

リーダーが組織をつぶしてはいけない。組織のリーダーたるものはしっかりと自覚して、行動しなければいけないと感じました。

「超」入門 失敗の本質 鈴木博毅⑤


テーマ:なぜ「現場」をうまく活用できないのか

●司令部が現場の能力を活かせない

○知らない現場も分かっていると思い込む傲慢さ

①上層部が「自分たちの理解していない現場」を蔑視している。

①    上層部が「現場の優秀な人間の意見」を参照しない。

・あなたが「知らない」という理由だけで、現場にある能力を蔑視してはいけない。優れた点を現場に見つけたら、自主性・独立性を尊重し、最大・最高の成果を上げさせる。

●現場を活性化する仕組みがない

○米軍が追求した、戦果につながる人事システム

①有能な者の能力をフルに発揮させ、かつ知的エネルギーを枯渇させない人事を採用

②実戦で優秀さを証明した少数の者に、重要な仕事を集中させて成果を極大化した。

・米軍は作戦立案をする中央の作戦部員が、現場感覚と最前線の緊張感を常に失うことなく侵攻に邁進できた。現場の体験、情報を確実に中央にフィードバックし、目標達成の精度と速度をさらに高めていく仕組みを作ることが重要である。

●不適切な人事は組織の敗北につながる

○評価制度の指標変更は、組織運営最大のモチベーション

①戦場で迅速な行動力と勝利への執念がある人物は高く評価される。

②非効率で行動が遅く、成果を挙げない人物は降格される。

○プロジェクトごとにリーダーを選出する仕組み

①プロセスに感情が入り込む余地を排除したので、選ばれた者は結果に自信を持つ

②選ばれなかった者も、次の機会に希望を持って能力向上に励むことができる

・厳しい課題に直面していたら、「お飾り人事」を徹底排除し、課題と配置人材の最適化を図ること。能力のない人物を社内の要職に放置すれば、競合企業を有利にさせる以外の効能はない。

 

 

今回のテーマは現場活用について。主に人事における、日本軍・米軍の勝敗を分けた理由と会社組織における人事をリンクさせて解説されています。日本型組織では旧日本軍時代から「お飾り人事」が横行し、きちんとした信賞必罰の制度が確立されていない現状がある。それに対してアメリカ型組織は信賞必罰を徹底し、人事が目標に一直線に進む強力な組織を作り上げていく。組織における人事の重要性を痛切に感じます。

「超」入門 失敗の本質 鈴木博毅 ④


テーマ:なぜ「型の伝承」を優先してしまうのか

●成功の法則を「虎の巻」にしてしまう

○日米軍の「強み」の違いが勝敗を分けた

・日本軍の強み

①    体験的学習によって偶然生まれるイノベーション

②    練磨の極限を目指す文化

・米軍の強み

①    戦闘中に発生した「指標」を読み取る高い能力

②    相手の指標を明確にし、それを差し替えるイノベーション

○成功の本質でなく、型と外見だけを伝承する日本人

・過去の経営者の成功体験を「単なる形式」としてだけ伝承し、当時なぜ成功を収めることができたかという「勝利の本質」がまったく組織内に伝承されていないことが失速の原因なのではないか。

・日本軍と米軍の強みの違いが、大東亜戦争の推移と勝敗を決定した。「型の伝承」のみを行う日本の組織が「勝利の本質」を伝承できていないことで、強みを劣化・矮小化させて次世代に伝えている。

●成功体験が勝利を妨げる

○過去の成功体験が通用しなくなるとき

・体験的学習だけに依存する場合、「成功体験のコピー・拡大生産」こそが戦略だと誤認するわかりやすい事例だといえる。

○体験の伝承でなく、「勝利の本質」を伝えていく

・「型の伝承」と「勝利の本質」は明確に区分されて、ともに伝えられなければならない。そうしなければ、今ある姿を維持することが組織全体の正義となり、おかしなことに勝利を追求するための議論と変化さえ、ほぼ全員で強固に否定するゆがんだ集団になりかねない。

・戦略を「以前の成功体験をコピー・拡大生産すること」であると誤認すれば、環境変化に対応できない精神状態に陥る。「型のみを伝承」することで、本来必要な勝利への変化を全否定する歪んだ集団になってしまう。常に「勝利の本質」を問い続けられる集団を目指すべき。

●イノベーションの芽は「組織」が奪う

○勝利の本質を議論できない集団

・日本軍の「予想外の大きな壁」とは軍部・軍人のレーダー兵器に対する「理解の無さ」と「徹底的な軽視」にある。

・海軍の強固な思い込みが、民間研究者たちの成功の扉を固く閉ざした。

○組織がチャンスを潰す

・技術的イノベーションを成果に育てられるかどうかは、組織内に浸透する意識構造に非常なまでに左右されてしまう。

・「本質ではない型の伝承」によって、組織はイノベーションを敵対視する集団に劣化してしまう。

・一人の個人が行うイノベーションでさえも、組織の意識構造によって生み出されるか、つぶされるかが左右される。「型の伝承」から離れ、「勝利の本質」を伝承する組織になることで初めて、所属する全ての人間が変化への勝利に邁進できる集団となる。

 

日本の大企業がこのところ振るわず、アップルなどのイノベーションについていけなくなったのは日本人固有の「型の伝承」という観念にとらわれすぎて、「成功の本質」というものを顧みなくなったことが原因だということが理解できました。

過去の成功体験による「型」が必ずしも時がたって有効であるとは限らない。組織は柔軟に成功の本質の芽となる意見や人材を採用しないと淘汰されていく。組織の意識が変わらなければ、成功はあり得ないということを痛切に感じました。

 

 

「超」入門 失敗の本質 鈴木博毅③


テーマ:なぜイノベーションが生まれないのか?

●新しい戦略の前で古い指標はひっくり返る

○戦略とは「追いかける指標」のことである

・戦略の優位性とは「追いかける指標」の有効度そのもの

○イノベーションを創造する3つのステップ

①    「既存の指標」の発見

②    敵の指標の「無効化」

③    「新指標」で戦う

○市場で苦境に陥った日本の主要家電メーカー

・イノベーションとは、支配的な指標を差し替えられる「新しい指標」で戦うことである。同じ指標を追いかけるだけではいつか敗北する。家電の「単純な高性能・高価格」はすでに世界市場の有効指標ではなくなった。

●技術進歩だけではイノベーションは生まれない

○スティーブ・ジョブズのイノベーション

①「既存の指標」の発見

・工業製品的デザイン

・処理能力や価格競争

・商品単体で完結する機能性

・通話や通信の高い品質

②敵の指標の「無効化」

・おしゃれなデザイン

・感覚的操作性

・ネットワーク型の利便性

・オープンソースによるアプリ開発

③「新指標」で戦う

・プラットフォーム化し、技術競争、価格競争から一線を引く

○ダブル・ループ学習とイノベーションの関係

・シングル・ループ学習とは「目標や問題の基本構造が変化しない」と考える。ダブル・ループ学習は「想定した目標や問題自体が間違っているのではないか」という疑問・検討を含めた学習法。

・ダブル・ループの学習者はシングル・ループの学習者を一方的に攻撃できる能力を持つ。

○『失敗の本質』が示唆したイノベーションのヒント

・イノベーションを作り出すには、現時点で支配的に浸透している「指標」をまず見抜く必要がある。体験的学習に陥りがちな、成功体験の単なるコピーではなく、対象者の中に隠れて存在する「戦略としての指標」を発見することになれるべきである。

・日本人は体験的学習から過去いくつものイノベーションを成し遂げたが、計画的に設計されたイノベーションを創造するためには、既存の指標を見抜き、それを無効化する新しい指標をダブル・ループ学習で見出す必要がある。

●効果を失った指標を追い続ければ必ず敗北する

○勝利に必要な指標を見抜く力があるか

・勝敗を左右するのはどちらの側がより正確に勝利への指標を理解しているかである。何を追いかけるべきか、勝利に必要な指標を見抜く。

○効果を失った指標から離れる難しさ

・日本の半導体がシェアを失った理由として日本メーカーがDRAM業界のイノベーションに対応できなかったことが指摘されているが、効果を失った指標から離れ、新たに有効な指標を追いかけることができなかったことが勝敗を分けたといえる。

○高い性能を目指すか、イノベーションを目指すか

・画像が美しくなること、スピードがより速くなることで、消費者側の購入指標が変化するのであれば、技術的改善がイノベーションに直結することになるが、処理速度が速くなっても、消費者が「これを購入したい」と思わない変化であれば、それはイノベーションではない。

・イノベーションは既存の戦略を破壊するために生み出されており、効果を失った指標を追い続けることは、他社のイノベーションの餌食となることを意味する。高性能とイノベーションは偶然重なることもあるが、本来は別の存在である。

 

 

戦略とは「追いかける指標の有効度」そのもの。そして3つのステップとして①既存指標の発見②敵の指標の無効化③新指標の発見というプロセスがあるということ。ゼロ戦の弱点を見つけ、完全に戦い方を変えた米軍や日本メーカーの技術力競争から一気にデジタル機器の土俵を変えたアップルなど日本は完全にアメリカにしてやられていると改めて思いました。

日本人固有の練磨の精神、体験的学習至上主義というものが、イノベーションを起こすことを阻害しているということにはすごく納得がいきました。大企業が陥りがちな過去の成功体験による慢心を取り除くためにも、ダブル・ループ学習というものがいかに重要なことかということがわかりますね。