どんな答えも「そうなんだ」で受け止める
・いいしつもんとは、相手のことを理解した上で使うものです。
・「受け入れる」でなく「受け止める」。相手の感情に振り回されずに「受け止める」姿勢を保つことで、話の中にある真実を見つけ出すことができるようになるのです。
・もし「わかりません」と答えが返ってきたら一緒に考えるスタンスを提示する。なにより部下に「考えてもらう」ことが大切なのです。
・答えの善し悪しは後にして、部下が考えて出した答えはどれも、その時点での「正解」として受け止めるようにしましょう。長期的な目で、根気づよく部下と関わってあげてください。
自分の望むような答えを期待しない
・最初から答えを期待している問いかけはうまくいきません。実は、しつもんの効果を上げるのに、最も邪魔になるのがこの「期待」です。期待は、手放したほうが、しつもんの質も上がり、人間関係もうまくいくのです。
・「期待を手放すこと」と同様に大切なのが、「しつもんの効果を信じること」です。
・自分自身にしつもんすると、自分なりの答えが出てきます。この感覚に触れると、「しつもんで出ない答えはない」はということを信じられるようになるのです。
①「あなたの理想の上司像はどんな上司ですか?」
②「なぜ、その人が理想の上司だと思うのですか?」
③「(②に対して)その要素をあなたに取り入れ、実践するとしたら何ができますか?」
④「(③に対して)それに向けて、今日からできる小さな一歩は何ですか?」
→しつもんによって、今すべき行動が見えてくる。
部下を信じよう
・部下を信じるとは「どんな答えであっても、部下が考えた末に出した答えならば、それによって自ら行動を起こし、必ず成長していくことを信じる」ということです。
・上司のあなたが「自分が満たされている状態」になると、部下を信じることができます。シャンパンタワーの法則。全体を満たすためには、一番上のグラス、つまり自分自身のグラスを満たさなければなりません。
複数の質問のパターンを使えるようにしよう
①クイズ…知識を確認するときにはよいが、これにより部下の「考える力」は伸ばせない。
②疑問…ビジネスを円滑に進めるために、疑問は必要。ただ、これにより部下の「新しい考え」を引き出すことはできない。
③尋問…何かを生み出すというよりは、物事を突き詰めるために使われる。尋問からは未来につながる解決策は生まれない。
④命令質問…指示命令であり、部下の本当の成長にはつながらない。
⑤しつもん…アイデアや解決策、改善策が生まれるだけでなく、相手の本当の想いを引き出すことができる。
部下のタイプによって響くしつもんは異なる
・コミュニケーション型は「気にかけること」。例:「今どんな感じで進んでる?」
・自立型は「干渉しすぎないこと」。例:「進捗状況はどう?」
・未来思考型は「未来にフォーカス」。例:「このようにすればもっとうまくいくかな?」
・リスクヘッジ型は「過去にアプローチ」。例:「うまくいかないとしたら何が原因だと思う?」
まとめ
部下を育成するためには「教育する」ことが一番効果的だと思っていた自分には、「しつもん」することが部下を育成することに非常に効果的だということは目からウロコでした。
しつもんはすべて相手軸。相手に考えさせる、相手の立場を考える。
そして相手への愛情が求められる。それに対して叱ったり、教育したりというのは自分軸ですよね。
自分の期待が前面に出過ぎて、相手を苦しめたり、自分が失望したりしてしまったり。。それではお互いに仕事の効率が上がらないですよね。
期待を手放し、相手を受け止める。
そのためにしつもんで育成するということを今後は考えていきたいと感じました。