世代を超えて調和する-不安が力になる


日本の若者の間で進む幸福の革命

・今の若者は自分の人生に対して強い責任感を持っている。他の誰でもなく、自分の人生の責任は自分でとりたいと考えている。

・自分自身の人生に責任を持って、欲望や所有をしながら生きていく。それが、物質的充足が満たされた時代に適応した、人間の一つの在り方ではないかと思う。

 

幸福の裁量権を自分で握る

・幸福度というのは、欲求の量に対して、どれくらい所有しているかで決まるのだ。所有の絶対量が上がったとしても、それが欲求の量を超えない限り、幸福は感じられない。

・必死に稼がなくてもある程度の衣食住を確保できる社会が日本では実現した。しかもソーシャルメディアでつながり合うことで、承認欲求すら満たせるようになった。

・結果、社会から与えられた価値観によって幸福を感じるのでなく、何を幸福とするかを自分で定義する人が増えてきた。

 

自分を真水に戻してから考える

・それまで生きてきた理由ではなく、これから生きていく理由を見出さねばならない。今後の自分像を描くためにも、一旦自分をろ過し、真に純粋な自己を見つめることが大切なのだ。

 

デジタル・ネイティブの世代

・今の世代は呼吸するようにデジタルツールを使いこなしている。デジタルツールが当たり前に生活の中に入り込み、PCからモバイルになり、二十四時間それを使い続けているような状態だ。もはやアナログとデジタルの区別は用をなさない。ソーシャルメディアはもはや自分の身体の一部であり、空気のような存在となっている。

・若い世代の「孤独」に対する免疫は落ちている。ソーシャルメディアを使いこなすことで、社会性が上がった気になっている若者もいるだろう。しかし、そこでは一対一の思い対話がなされることはほとんどない。ソーシャルメディアだけでは社会性は身につかないことを自覚する必要がある。

 

定年後に新たな人生が始まると考える

・定年後は、企業などではなく、自分の人生に向き合うことが必要なのだ。人生に対しての指揮権を、所属していた組織から取り戻さなければならない。

・他者に指揮権を委ねるのをやめ、主体的な人生を歩み始めることは、いつだってできるのだ。

 

自分が何者か語れるようになる

・本来、内面が充実している人は、孤独であっても退屈をしない。自分の中で、豊かな精神性を育んでいけるからだ。ただ、内面と向き合うことを放置して、他者とのかかわりだけで自分をつくってきた人は、一人になった途端に、何をしてよいのか分からなくなる。

・労働時間が長い国の会社員は、企業に全てを捧げている。彼らは人生の大半の時間を仕事に費やし、企業に、社会に、そして給料というかたちで家庭に貢献できているのだと、自分を納得させている。そこに自己犠牲が含まれていることも自覚している。

・仕事が忙しい人ほど、定期的に自分の時間の使い方を検証する姿勢が必要なのだ。

 

未来が暗くても不安は克服できる

・これからは、不安をデフォルト(初期設定)として、まずは受け入れなければならない。その様な不安こそが自己変革の糧になる。

・自分がコントロールできないものに左右されると思うから、不安が生じるのだ。不安を心配に変えてはならない。だからこそ、自分の将来の手綱は自分で握る。そうすれば、一瞬一瞬が、むしろ挑戦し甲斐のある、希望に溢れたものに思えてくるはずだ。

 

 

まとめ

「不安をデフォルトとして受け入れる。」

このことがこれからの時代を生き抜くキーワードなのかもしれない。

自分の力ではなすすべもない不可抗力に対して不安に怯え狼狽するのでは成長は無いし、事態は変わらない。

その不安を受け入れて、「それならばこんな生き方もありなのでないか」と発想を切り替えるよいきっかけになると考えるならば決して生きにくい時代ではないと思う。

押し付けられた過去の価値観を捨てて、自分自身を真水に戻して向き合うことで、本当に自分がやりたいことの器がどの大きさなのかがよくわかり、それを満たそうと努力する。そのギャップは一昔前よりも小さくなってきているのではないかとすら感じることがあります。

ますます主体的に自分と向き合い、生き方を考える必要性に迫られる時代になったのだと思う。

 

 

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投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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