美しく生きる-不安が力になる


問いをつくる力

・これからの社会に求められるのは、与えられた問題に答えを出せる人材ではない。自分で問題をつくり出す人材だ。問題発見や問題設定ができる能力が重要になる。

・全ての問題にはそれぞれの文脈がある。まったく同じやり方をしても。同じ答えにはたどり着かない。文脈ごとに答えが変わっていくという意味では、文脈の把握能力を持ち、その文脈に合わせたかたちで、何が問題なのかを特定する能力が必要なのだ。

 

交渉力を身につける

・人間は論理や理屈だけで動くものではない。ここを深く理解すると、他者との関わり方が変わってくる。日本人は日本の価値観しかわからない人が多い。グローバルな意味で客観性を持っていない傾向がある。自分の倫理観に沿って行動した時、それが他国の人からどう見られているのかということにも、想像力を広げるべきである。

 

感情を制御する

・宗教性が希薄であることは、自分の内面とどう向き合うかということを考える機会が人々に少ないことにも結び付く。ネガティブな感情が心を支配した時にどうするのか。誇りや自信を失った時に、どうそれと向き合うのか。こうしたことに戸惑う日本人が多いのは、頼るべき絶対的なものがないためである。

・人間が幸福になるために一番大事なのは、自分の中にあるネガティブな感情を制御できることである。直面した苦悩をどう捉え、成長につなげていくか。

 

美しく生きる

・人間は主体的に思考し、それを他者に表現し、行動することが大切だ。自らの思考や言動を主体的にデザインするという行為には、美しさという概念が含まれている。

・客観的な意味での審美眼ではなく、自分にとっての美しさを判断する心を磨く。それが自らの人生を彩り、豊かな生活へとつながっていく。

・単に頭がいいとか人格的に優れるということでだけではない。さらにその先に行くと、美しさや美的であるという領域に、必ず人はたどり着くのではないかと私は思う。

 

媚びない人生のその先へ

・どう生きるかとは、自分の人生において、何に価値を置いて生きるかということだ。

・自分にとって主体的な判断をするためには、判断基準を明確に持つことが不可欠だ。何を判断基準とするかというぶれない軸と、基準の中での優先順位を明確に意識する。その基準が明確であればあるほど、その人は時間をかけずに判断ができる。そして、直感で判断しても精度が極めて高いことになる。

・経験を全て吸収した上で、自分にフィードバックし、今の価値基準が自分にとって最善のものなのかどうかを検証する。不可欠なこの作業によって、直感を常にバージョンアップしていくのである。その作業は死ぬまで続く。これが息を吸うようにできるようになることが、自分が成熟したという証なのだろう。

・目標に向かって山を登る人生の先に、海のように大らかにたゆたう人生が待っている。それは、美しいという言葉で形容できるような人生だ。

 

 

まとめ

「美しさ」は日本人が最も強みを発揮できる部分。そして「美しさ」こそが自己成長には欠かせない要素。

人間は主体的に自分の思考や生活態度、言動を自らデザインすることができる。

つまり主体的に美しさを追求することができる。それは客観的に定義された審美眼的美しさではなく、人それぞれの主観に基づいた「美しさ」。

他の人がどうであれ、社会がどうであれ、自分自身が美しいと思う人生をデザインしていく。

それはある意味、自己満足の世界なのかもしれない。

 

でも決して他者が入ってこれない自分という絶対不可侵領域の中で自分自身と向き合って出す答え。

 

自分が求める山の頂上から見る景色の美しさを愉しむために、一生をかけて自分自身と向き合いながら「美しさ」の判断基準を追求することが大切ですね。

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投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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