理不尽を受け入れて平穏を手に入れる
・自分では動かしようのない不可抗力的な事柄や、理不尽な出来事に対していくら不満を持っても仕方がない。そういう不満や怒りを持った瞬間に、自分の内面がどんどん腐っていく。常に怒りを抱いていると、日常生活の全てがその怒りに侵食されたものになり、自分自身が毒されてしまうのだ。
・社会は変わるべきだとか、他者を変えようとする前に、自分の内面での捉え方を変えることによって、見える日常風景が全く違ってくるのである。
合理性の考え方
・同じ国の中でも、人々は違う合理性を持っている。時には一人の人が、状況によって自分の合理性を気まぐれに変えていくこともある。
だからこそ、他者とかかわるときは、自分の中にぶれない軸を持つと同時に、すべてを包み込む思考が必要だ。
・いつも自分を肯定してくれている人ばかりと一緒にいると、どうしても自分への視線は甘くなる。
普段の行いに対して緊張感や振り返る機会を与えてくれる相手は、貴重な存在なのである。
普遍を見つける
・個別のケースから、その答えを出すだけでは足りない。
一つのケースから普遍的なものを見つけられる人間になってほしいと考えている。
抽象化する力。これが必要なのだ。何かを見て抽象的な原理を引き出せる人間は、一から多くのことを学ぶことができる。
・日常の中に非日常を取り入れていくことで、自分の世界を意図的に拡張していくことができる。
・異質な文脈を取り入れるのに、すぐできて、かつ有効な方法がある。それは、あたらしく出会う人をできるだけ深く理解することだ。
挑戦の本質
・自分で自分の未来の可能性を信じた人にしか、挑戦はできない。挑戦する前の時点では、全く想像もつかなかったようなことに出会える。
それは出来事も人も、あらゆる世界が広がっていく感覚だ。それらが全て、自分の成長の肥やしになる。
・挑戦すること自体に意義があるのだ。その先にある、社会的な評価、成功したか失敗したかなどは二次的な問題でしかない。
自分を信じて、挑戦に飛び込んだ時点で、自分への信頼は数倍高まっている。それ自体が意味のあることだし、必ず自分の力になる。
ルートは直感に任せる
・世の中というのは、そもそも計画通りになどいかない。計画に縛られ過ぎると、目の前を通るチャンスを逃すこともある。
また硬直的な計画を立てた場合、その計画から外れたときに自分の心が激しく動揺し、そのコントロールに追われることがある。
・瞬間を真摯に生きていれば、自分の直感に対する信頼が生まれる。
直感とは、感情と思考の結晶でできている。だからこそ直感を信じ、抽象度を高めて先を目指す方が、最終的に遠くにたどり着けるようになるのだ。
まとめ
「抽象度を高める力」。これがこれからの時代生き抜くために必要な力だということを感じます。
世の中は自分の思う通りにはいかない。社会や政治、そして会社内でも理不尽な出来事は山のようにありますよね。
全てが全てこうあるべきだと自分の中で具体化して硬直化した生き方をしていると、そういう出来事に出くわしたときに自分の生き方や信念に対して疑念を持ったりして心を病んでしまうかもしれません。
私が解釈する「抽象度を高める力」というのは、外的な理不尽な出来事や不可抗力には抗わず、受け入れる力。
つまり、自分の中にぶれない軸を持ち、自分の具体性のある軸に立った上で柔軟性を持って主体的に物事を抽象的に考える力。
軸を育て、直感に対する信頼度を高めながら、これからの時代を他者に依存しすぎることなく、主体性を持って渡り歩いていきたいものです。