日本はまだ沈んでいない-不安が力になる


■資本主義的価値観から抜け出す

・日本では、個人の大切なものが、金銭から、生活、信頼、コミュニティへの貢献というかたちないものにシフトしつつある。

・若い世代は日常生活の中で得られる内面的充実に価値をシフトし、自分なりの幸せを感じている。自分で幸せを定義する力が養われているのだ。

 

■日本人は日本の素晴らしさに鈍感

・素晴らしい国日本、その素晴らしさは、日本人の持つ高い倫理観に基づいている。

・戦争を体験していない世代も含め、国民はみな平和が持つ大切さを心に刻みつけている。

・日本人は、自分たちの弱点や課題については明確に認識し、メディア等でも声高に指摘する。しかし、自分たちが持っている本質的な素晴らしさは十分に認識していない。

 

■幸福に対する価値観は多元化している

・日本人は十分に豊かであるにも関わらず、不安を感じている。その原因はどこにあるのか。

一つは、成長至上主義の次のプロセスに日本が位置していることであろう。そこは未知の領域だろう。

もう一つは、自分の幸せを外部に委ね、自己省察を省略してきたことに由来するのではないだろうか。

・自分自身を見つめ、自分の信念を自分で生み出す。そういった意味での個人主義を持たないと、これからの時代は生きていけなくなるだろう。

・幸福を分数として捉え、欲望を分母、所有を分子と考えてみよう。

そうしたときに、分母となる欲望の中身を正しく見極める。自分が追い求めるのに値する欲望なのか。

それを、自分と向き合って省察した人は、最低限の所有でも大きな幸福を得ることができる。

 

■個人のマインドから変革は始まる

・トップダウンでなくボトムアップ。それもボトムを支える個が、孤立しているのでなく、相互につながり合っているイメージだ。

それらのコラボレイティブな関係の中で創発が次々に生まれていく。

・社会全体の景気が良くなって、給料が上がることが幸せなのでなく、個人が自分の労働や生活を、シナジェティック(共同作業的)に昇華させていくのが、これからのかたちだろう。

 

■相対的な比較から抜け出す

・他者との相対的な比較に囚われるのでなく、絶対的な自己認識を持つことで、誰に対しても寛容になれるはずだ。

資本主義の先にいる日本社会は、そうしたステージを目指すべきではないだろうか。

 

 

 ■まとめ

先行き不安ということばが、テレビや雑誌でよく言われていますよね。多くの日本人は煽られているものの、どうして不安なのかがよくわからないまま、ただ漠然と不安を感じなんとなくどんよりと社会の雰囲気が沈んでいっているような気がします。

 

いいところを脇に置き、よくないところにばかりフォーカスするのが日本のメディアとそれを鵜呑みにする日本人のよくないところと思います

日本人は不安を抱えながらも、日々の仕事に追われ疲弊して自己省察をすることを怠っている。それは紛れもない事実だと思います。

世界的な視野で客観的に見て、自分たちがどれほど豊かで恵まれているのかということを自覚して感謝の心を持つことが大切ですよね。

そして、社会の変化に飲み込まれて漠然と不安になるのでなく、自分自身のぶれない価値感を持ち変化に対応していくことが幸福感に繋がるのではないかと私は思います。

 

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投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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