社会と向き合う 不可抗力に逆らわず、可効力の統制に集中する-媚びない人生


■不可抗力に逆らわない

・自分でコントロールできない不可抗力には逆らおうとせず、自分でコントロールできる可抗力の統制に集中する。

・この線引きができるようなると、結果を常に意識せず、必要なパフォーマンスに集中できるようになる。結果が出たら、結果を真摯に受け止められるようになる。

・今他者を変えられないとしても、努力を積み重ね、実績をだすことで、自分の説得力は高まり、その結果、他者を変えられる可能性は高まる。

・不可抗力に縛られることなく、統制できる領域を増やしていく。

 

■普遍的な真実はない。社会的な真実があるだけ

・社会的な真実は複数あり、それが共存しているのが社会。真実というものは極めて気まぐれで胡散臭いものである。

・社会の中では大多数が、あるいは権威のある人たちが決めたものが、その社会の中で真実として受け入れられているのである。それによって社会は動いているということだ。

 

■説得力によって、社会的な真実を創り上げる

・社会的な真実の持つ胡散臭さを理解すると同時に、自らで社会的な真実を構築する力を手に入れること。それは、自分らしい人生を生き抜くための大きな武器になる。

・誰かによって構築された真実ではなく、自らの正義や善、志と一致した自らの真実を構築するのだ。そしてそれはやがて、自己実現にも、社会に対する貢献にも繋がっていく。

・何より周りを説得し、巻き込む力が必要だ。

・伝える工夫を常に心がける。相手の立場に立って、相手に配慮したうえで自分の考えていることを伝えていく。そうした心がけが、結果的に周りの共感を生む。

■理解なき批判をしない

・最終的な判断を少し留保することが重要。

・物事を短絡的に判断せず、相手が言おうとしていることの背後にある、この言葉が発せられた意味を想像しようとすると、より深い理解ができるようになる。その姿勢が相手に伝われば、大きな共感が生まれる。これは重要な信頼の一歩になる。

・共感なき賛同には説得力は生まれない。

 

■2割話し、8割聞く

・傾聴は相手への、好意を示す重要なメッセージとなる。

・相手の利益の構造を理解しておくことが重要である。相手が何を望んでいるのか、何を目的としているのか。

自分の利益について語る前に、相手の話をよく聞くことだ。その姿勢は間違いなく相手に伝わる。

 

■空気を破る 自分は独立した存在であることを示すために

・読むべき空気と、読んではいけない空気がある。だからこそ、あえて破っていい空気もあると確信している。それこそ8割は空気を読む。しかし、残りの2割については、空気を読むことに懐疑的になるのである。

・空気というのは、いろんな人たちが出すオーラの結晶としてあるものだ。

だからこそそれなりにリスペクトするに足るものもある一方、自分の感覚としては微妙に違和感を持つことも間違いなくあるはずである。

・大事なのは、そこでしっかり声を出すこと。自分は同意できない、していない、と意思表示をするのだ。

出すことによって、場合によっては権威や大ぜいを敵に回すことになるかもしれない。しかし、出すべき時には、確固たる決意を持って出していく必要があるのだ。

・もし、自分の判断が未熟で、それが失敗に終わったとしても、空気を破ろうとしたという事実は残る。

そこには学びの材料が生まれるし、自身も生まれるのだ。

 

■常識を疑い、前提を疑う

・物事を鵜呑みにする行為は、ある意味では自分を放棄する行為である。例え世の中で常識や前提と言われていたとしても、一度自分の中でしっかり吟味し、消化してみる必要がある。

・常識や前提も真実と同じであり、極めて社会的なもの、政治的なものである。

・社会を変えるのは大衆ではない。個人なのである。その変革の起点に自分がなるよう、力をつけていくことである。

 

■むやみに自己主張はしない

・むやみやたらに自己主張をすることは、決して褒められることではない。

・重要なことは、自分の意志や主張を通すべき時には、どうしても通したい時にこそ通す。

・自己主張をあまりにしすぎると、人間に軽さが生まれてしまう。

・重要になってくるのが、自分は何を主張したいのか、という優先順位をしっかりと考えておくことだ。

 

■多元的に物事を見る機会を作れ

・多元的な価値を持つことこそ、物事を正しく見る目を養い、自己防衛力を高めることにつながっていく。

 

■見えないものを見て、聴こえないものを聴く

・見た目や表面的なものでなく、人間的な本質を感じる、つまり見えないものを見ようとしているかどうか、という意識こそが重要である。

・意識して育てなければならないことは、見えないものを見て、聴こえないものを聴こうとする力だ。

 

■誰も見たことのない地図へと塗り替えよ

・分類の存在は人々の思考構造を固定化させる力を持つ。社会にある分類は自分の力で超えられる。

・自分の思考に最初から制限を持たせてはいけない。それは人生に制限を設けることと同じである。

・国境のない地図から、どう自分なりの地図を作っていくか。そんな地図作りこそが、人生という旅なのではないか。

 

 

 ■まとめ

不可抗力に逆らわず、可抗力に集中する。

ここで重要なことは、社会や常識や前提というものは権威や大多数の人が決めたもので必ずしも真理ではないということを理解すること。

それらを鵜呑みにすることなく、自分のリテラシーを高めていく。

社会や常識や前提というものが、醸し出す空気感というものを見極め、率先して打ち破ることが自分の成長に繋がる。

 

そして、もうひとつ重要なことは、自分の利益を横に置いておいて、相手の利益を考え、相手の立場に立って話を聞くこと。

自分の中での常識や前提が必ずしも相手のそれとは一致しないということを理解しておくことが重要。

そしてそのコミュニケーションを自分の中でパターン化して身につけていき、積み重ねることがコミュニケーション力を高めるポイントだということ。

 

生きていく中では様々な不可抗力というものがある。

けれども、自分の中に制限をもうけすぎてどんどんと自分の可能性を削っていくよりは、少しでも自分の可効力を広げるよう思考も行動も変えていくことによって、自分の世界地図を広げていくほうが人生楽しいですよね。

投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

Loading Facebook Comments ...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です