■人を知り、自分を知る
・勉強というものは目標合理性が高い。本を読むということを楽しむというより、何かの目的のために、本を読む。
・哲学・歴史などを学んでいくことによって、結局私たちは「人間とは何か」の問いに出会い、それが「人を知ろう」とする契機になる。これはさらに突き詰めると「自分自身を知る努力をする」ことにつながる。
■知識偏重は情報洪水に流される
・知識はどれだけあってもそれを活かす知恵がないと、ほとんど価値を生じない。善悪の倫理観を持って取捨選択したり、いくつかの情報を集めて新しい情報にして活かしたり、という人間としての知恵がなくてはならない。
・知恵を得るには、人々が歴史の中で積み重ねた哲学、文学、歴史、そうした分野を学ぶしかない。
■目の前のことに一喜一憂せず、高い視座を持つ
・目の前のことばかりにこだわって、近視眼的に物事を見て議論しても、真実をとらえることはできない。人々が営々と積み上げてきた文化の中、文学や哲学、歴史の流れの中からとらえないと真実は見つからない。
・教養の豊かな人間とは、悠々として目の前のことに一喜一憂せず、絶えず本質的なことを考えることができる人。
■まとめ
私も好きな言葉なのですが、佐藤一斎さんの言志四録にある言葉。
「若くして学べば、壮にして成すあり。
壮して学べば、老いて衰えず。
老いて学べば、死して朽ちず。」
人間が学びを始めるのは早いに越したことはないですが、いつから始めても決して後々後悔することはないということが込められた素晴らしい言葉だと思います。
まさに私自身も30代に入りようやく読書を始めたのですが、自分自身まだまだ未熟で成長余地もたくさんあると思うので、死ぬまでの時間を学び続けていきたいと感じる今日この頃です。
岩田さんが特に言いたいのは、知識というものは本などから誰でもインプットすることができるけれれど、知識を活用する知恵がなければその学びの価値も目減りしてしまうということ。
哲学や歴史、文学など心を動かすものに触れていないと、情報の洪水に流されてしまうということ。
「有用の学」より「無用の学」。今すぐに必要な緊急性を要する知識でなく、緊急ではないが重要なことを学ぶ時間の使い方も重要だと感じます。
何を学ぶべきか、よりも何を学ばないかということも大切ですね。
※読書会グループを始めました。
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