著者とともに山を登るように読む
・一時間を読むことに費やしたらその後の三時間は考えることに費やすべきである。
・本はある人が深く考え抜き、その結果到達した地点から振り返って、たどってきた道や最終的に導かれた結論を記した完成物である。
・単に文章をなぞるだけの受動的な読書は、山道を自分で登らず、ヘリコプターで山頂まで上がってしまうようなものだ。そこから得るものは少ない。精神的な成熟を得るには、能動的な読書が不可欠なのである。
模倣に創造をまぜてストックする
・本の著者は多彩な、すぐれた視点を持っている。その様な視点を吸収し、自分の中に引き出しを数多く備えていくのである。
・著者の視点と自分の思索を混ぜ、統合されたものを新しい視点として手に入れる。それを自分の言葉として語る。そうなったときに初めて、その本は自分の糧、血肉になったと言える。
二百色の精密さで世の中を把握する
・自分にとって理不尽に思えることでも、他者にとってそれが合理的な真実なのであれば、認めるしかない。視点によって世の中の見え方が変わる以上、多くの視点を手に入れることで、相手の視点を把握するしかない。
・読書によって、視点を分類する際の精度と繊細度は格段に高められるのだ。
三回読めば完全に自分のものとなる
・三回読むと、一カ月、半年、一年と時間が経過しても、その論文について「構造+ポイント+自分の意見」を語れる。その様な立体的な読み方をしていないと、数週間程度で内容の理解が乏しくなり、どうでもよい瑣末なことしか言えなくなる。
・本を読む際にも、やはりその本質を見極めることに集中しなければならない。著者が一番伝えたいことは何かを考え、それに対し自分はどう考えるかをチェックする。
行動が伴わない読書は空虚
・思考と実行の両方があって初めて人間は成長する。どちらかだけではいけない。
・それまでにあった思考体系、価値観、行動指針、心構えを磨くために読むという姿勢を意識すればよい。
疑似体験から未知への対応策を学ぶ
・人は試行錯誤と実体験からしか学べないわけではない。そこにこだわり過ぎてはいけない。思考のみによっても、状況に向き合うことはできる。
生涯を通じて対話できる著者を持つ
・読み手の思考が深まり視野が広がることで、同じ文章であっても、そこから得られるものは変わってくる。本に命を与えるのは読者なのだ。
・自分がいくらでも泳げる海のような本を探そう。内面の友人を得れば、孤独は怖いものでなくなる。
まとめ
著者とともに山を登るように読む。
人生においては自分の経験や失敗を積み重ねることで、自分の学びになって成長できる 。
これはまぎれもない事実ですよね。
でも人生の中で遺されている時間って限りがありますよね。
経験を重ねるうちに、自分はどんどん年老いてしまいます。
もっと効率よく自分を成長させるものは何か。それは間違いなく主体的な読書だということです。
読書で著者の成功体験や失敗からの学びを疑似体験することによって、その考え方や行動ノウハウを学ぶこと。体では身につかないが、思考方法は身につけることができる。
その上でその思考方法に基づいて自ら行動すると、成長スピード・成長の角度というのが全く違ってきますよね。
受動的ではなく、主体的に読書することで読書の価値を何倍も高めていきたいですね。