第四の習慣 Win-Winを考えるー7つの習慣 


○人間関係の6つのパラダイム

・Win-Winとは「自分も勝ち、相手も勝つ」という考え方である。それは人間関係の全体的な哲学である。

・Win-Win:自分も勝ち、相手も勝つ。それぞれの当事者がほしい結果を得る。

・Win-Lose:自分が勝ち、相手は負ける。

・Lose-Win:自分が負けて、相手が勝つ。

・Lose-Lose:自分も負けて、相手も負ける。

・Win:自分だけの勝ちを考える。

・No Deal:Win-Winまたは:Win-Winの合意または取引条件に至らなければ取引しないことに合意する。

※ほとんどの状況は相互依存の現実の中にあり、Win-Winを考える以外に現実的な方法はない。

○Win-Winを支える5つの柱

・実行するには人間の4つの独特の性質(自覚・創造力・良心・自由意志)を全て発揮しなければならない。他の人と相互に学習をし、相互に影響を与え、相互に利益を得る姿勢が必要である。

・相互利益を生み出すには、大きな勇気と思いやりが要求される。

・「公的成功」とは、他人を負かすという意味では無い。それは関係作りに成功することであり、関わっているすべての人が相互利益を獲得することである。公的成功は、一緒に働き、コミュニケーションを図り、お互いが理解をし、成果を生み出すことである。

1. Win-Winの人格

・誠実廉潔:自分の望んでいるWinは何なのか、自分の奥底の価値観に合うのは何なのかがわかっていなければ、自分の生活におけるWinを求めることができない。そして、他に対する約束をつくり、かつ守ることができなければ自分の優しさや決意は無意味なものになる。

・成熟:成熟とは勇気と思いやりのバランスである。成熟した人とは、自分の気持ちや信念を表現する勇気と、相手の気持ちや信念を尊重する思いやりのバランスが取れている人のことである。

・豊かさマインド:全ての人を満足させることが可能である、というパラダイム。深い内的価値や安定、自尊心から生まれる。「公的成功」とは、他人を任すという意味ではない。それは関係づくりに成功することであり、関わっているすべての人が相互利益を獲得することである。公的成功は、一緒に働き、コミュニケーションを図り、お互いが理解をし、成果を一緒に生み出すことである。

2. Win-Winの関係

・Win-Winの関係は、人格という土台の上に立てられ、維持されるものである。信頼残高こそがWin-Winの本質である。信頼がなければ、出来るのはせいぜい妥協ぐらいである。信頼がなければ開かれた相互理解は得られず、本当の創造力を発揮することもできない。

・土台となる人格と信頼がなければ、合意は紙くずにすぎない。だから、Win-Winの中身を求めるならば、それを可能にする関係を築くことに誠心誠意、取り組まねばならない。

3. Win-Winの合意

・望む結果:手段ではなく、何をいつまでに達成するかを明確にする。

・ガイドライン:望む結果を達成するにあたり、守らなければならないルールを明確にする。

・使える資源:望む結果を達成するために使用できる、金銭的、技術的、組織的、人的資源を明確にする。

・責任に対する報告:評価基準、評価者、および評価の時期を決定する。

・履行・不履行の結果:プラス・マイナス、自然・必然的な結果を設定する。評価の如何によってどうなるか、賞罰などを明確化する。

4. Win-Winのシステム

・組織の中でWin-Winを支えるシステムがなければ、Win-Winは存在しないことになる。

・研修システム、計画立案システム、予算システム、報酬システムなど、すべてがWin-Winの原則に基づいていなければならない。

5. Win-Winのプロセス

・問題を相手の立場から見る。本当に相手を理解するよう努め、相手と同じくらい、あるいはそれ以上に相手のニーズや心配・関心ごとを表現する。

・対処しなければならない課題と関心事を明確にする。

・完全に納得できる解決には、どういう結果を確保しなければならないかを明確にする。

・その結果を達成するための新しい案や選択肢を打ち出す。

 

 

恥ずかしながら私はこの本を読んだ時に初めてWin-Winという言葉を知りました。この言葉と意味を知った時に目からうろこが落ちたような感じがした記憶があります。

この章でもっとも大切なのはまずWin-Win に至るためには3つの人格を形成するということ(誠実廉潔・成熟・豊かさマインド)。この3つの人格が形成されていないとWin-Winの関係にはこぎつけられないということ。信頼を得るためのやさしさ、思いやり、安定感、バランスというのがキーワードであると感じます。この関係のバランスが崩れると例え先に自分だけが有利な状況に持っていけたとしても必ずその歪みの報いが来ると思います。本当に相手が何を求めているのかということを相手よりも理解するくらいの気持ちで悩み、考えることでそれが相手にも伝わり、信用残高の預け入れができるように思います。
これは仕事上の関係においても、友人関係、親子関係にも応用できると思います。まず自分が相手の立場に立って考えることによって、自然と相手も自分のことを理解してくれてはじめて、お互いが利益を享受できる関係になれるのだと思います。

どうしても相手との関係がうまくいかない場合は、Win-Win意外にもNo Deal(取引しない)という選択肢があるということは常に心の片隅に置いておきたいと思いました。

 

投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

Loading Facebook Comments ...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です