与えよ、さらば与えられん−幸せになる勇気


すべての喜びもまた、対人関係の喜びである

・アドラーは、一人の個人が社会で生きていくにあたって、直面せざるをえない課題を「人生のタスク」と呼んでいました。

・アドラーによる「苦悩」の定義、すなわち「すべての悩みは、対人関係の悩みである」という言葉の背後には、「すべての喜びもまた、対人関係の喜びである」という幸福の定義が隠されている。

・「われわれは交友において、他者の目で見て、他者の目で聞き、他者の心で感じることを学ぶのだ」

「信用」するか?「信頼」するか?

・「信用」とは相手のことを条件付きで信じること、「信頼」とは他者を信じるにあたっていっさいの条件をつけないことです。

・仕事の関係とは「信用」の関係であり、交友の関係とは「信頼」の関係なのです。

なぜ「仕事」が、人生のタスクになるのか

・「論理的にコモンセンスに一致する答えはわれわれは働き、協力し、貢献すべきである、ということだ」

・人間は一人では生きていけないのです。他者と「分業」するためには、その人のことを信じなければならない。

・まずは仕事の関係に踏み出す。他者や社会と利害で結ばれる。そうすれば、利己心を追求した先に「他者貢献」があるのです。

・すべての仕事は「共同体の誰かがやらねばならないこと」であり、われわれはそれを分担しているだけのことなのです。

・人間の価値は「どんな仕事に従事するか」によって決まるのではない。その仕事に「どのような態度で取り組むか」によって決まるのだ。

先に「信じる」こと

・他者を信じること。これはなにかを鵜呑みにする、受動的な行為ではありません。ほんとうの信頼とは、どこまでも能動的な働きかけなのです。

・あなたがわたしを信じようと信じまいと、わたしはあなたを信じる。信じ続ける。それが「無条件」の意味です。

・自分を愛することができなければ、他者を愛することもできない。自分を信じることができなければ、他者を信じることもできない。

・ありのままの自分を受け入れられず、絶え間なき不安にさらされているからこそ、自分にしか関心が向かないのです。

与えよ、さらば与えられん

・与えるからこそ、与えられる。「与えてもらうこと」を待ってはならない。
心の物乞いになってはならない。
…これは「仕事」「交友」に続く、もう一つの対人関係を考える上でも非常に重要な視点になります。

・アドラーを理解するための階段は、「愛」に踏み出すことでえられます。いや、そこにしかないといっても過言ではないでしょう。

 

まとめ

自分自身の子育てについて考えてみました。

子どもがいうことを聞かなかったり、問題のある行動を起こしたりするとイライラしている自分を振り返っていると親の身勝手だなと思う。
本当に自分にしか関心が向いていなかったのだと反省します。

子どもたちが親の思いどおりに動くという思い込みと支配欲がそういう思考にさせていたのではないかと思う。

無条件に信じるという心の働きかけを子どもに送ってあげていれば、その行動自体を受け入れることができるし、子どもたちも親を信頼して困らせないようにしようという意識をどこかに持つのかもしれない。

だから褒める叱るではなく心から信頼し合える横のつながりをしっかりと親子間で築いていきたい。
それこそが、本当の親子愛のかたちなのではないのかなと思う。

 

 

 

 

投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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