相手の合理性を理解する
・合理性というものは、人の数だけある。さらに、そこに時間による変化のバリエーションが加わる。
・理解できるということと、納得することは違う。むやみに心の底から納得する必要はない。
・時折どうしても波風が立ってしまうことを自覚し、受け入れながらできるだけ凪のような穏やかな境地に自分をもっていくように、常に意識を集中し、努力を積み重ねる。
見返りを求めない
・人間関係をつくる時に大事なのは、「この人は自分に何を与えてくれるんだろう?」という期待を一切しないことです。
・その人が、信じる力を自分に与えてくれたという事実が重要であり、自分の中に「信じる力」が生まれたこと自体がギフトである。だから、裏切られたとしても「悔しい」という感情は一切湧かない。
常に自分の行動の起点を置く
・3つの力
① 自分の頭で考えられる力
② それを自分の言葉で表現できる力
③ それを自分で行動できる力
・語ろうと語るまいと、大事なのは、思考、表現、行動が自分の中でつながっていること。
・自分が意思決定をした瞬間と実行に移す瞬間のタイムラグを限りなくゼロにする。
・「こうしよう」と思った時に自分の意志で実行できる気概のある自己というものを、いかにつくりあげるか。
相手との関係は「1対1」で考えよ
・ある人間とある人間が出会ったら、その組み合わせは長い歴史の中で、そしてこの世界で唯一無二のもの。それこそ人類の歴史の中で、70億人もの人間のなかで、たった一回だけの出会いなんです。
・誰かと会った時は、周りの評判とは関係なく自分の眼でその人を見つめる。
まとめ
人との関係を考える際に肝に銘じておかなければならないと思ったことは、人間の合理性はそれぞれ別に存在している、ということです。
人の数だけバリエーションがあり、そこに時間による変化が加わるということ。
上司から言われたことが理不尽であると思うことは常々あると思いますが、上司にとってはそれは合理的なことであることがほとんどだということです。
そしてその合理性は昨日と今日で変わっている場合もあります。
人間関係で重要なことは相手を「理解」することです。つまり、相手の合理性を理解する気持ちを持つこと。
必ずしも「理解」=「納得」でなく、むやみに「納得」することなく、相手の立場を理解し、冷静に行動することが大事だということを著者は説いています。
現実の仕事の中でこういう場面はたくさんありますが、ついつい自分の都合や合理性を優先してしまうことがあった自分を反省します。
そして相手に見返りを求めないこと。
人間関係をつくるときに、自分は何を与えられるか、貢献できるかを考えることは重要ですが、絶対に見返りを求めないことが重要です。
たとえ裏切られたとしても、自分がその人を信じることができたということが非常に重要になってくる。
またあらたな人間関係をつくるときに、この自信が大きくいい方向に影響するのでしょうね。
最後に、人と人間関係を作ろうとするときに先入観を持たないこと。
どうしても人を職業によってカテゴライズしたり、世代や年齢によってカテゴライズしてしまいがちです。
また周りからの評判を鵜呑みにして相手のことを決めつけてしまいがちになります。
このとき重要なのは相手との関係を「1対1」で考えるということ。
出会いの希少性を考えれば、カテゴライズしたうえでの人間関係を築くというのはいかに貧しいものなのかということが身にしみてわかります。まさに「一期一会」。
出会いというものを大切にしたいですね。