捨てる技術−エッセンシャル思考


目標−最終形を明確にする

・目的がなければ人を動かすことはできない。目的もわからない仕事では、やる気が出ないからだ。どれほど熱心にコミュニケーションやチームワークを教え込み、360度評価で風通しの良い体制をつくろうとしても、目的が明確でなければやがて問題が巣食いはびこっていく。
・すぐれた本質目標があれば、周囲の強力も得やすくなる。普段からは考えられないレベルの力を発揮し、迷いなく目標に向かって進み続けることができる。
・人生の本質目標を決めるのは、容易ではない。勇気と洞察力を持ち、自分の力を最高に発揮できる行動を見定めなくてはならない。そのためには、タフな問いに答えることが必要だ。トレードオフを直視し、本質から外れた物事を断固として切り捨てなくてはならない。

 

拒否−断固として上手に断る

・他人からのプレッシャーに負けず、きっぱりと上手に断ることは、エッセンシャル思考の必須すきるである。と同時に、もっとも難しいスキルである。
・本当に重要なことをやるために、本質的でない依頼を断るのだ。肝心なのは、絶対にやるべきこと以外のすべてに対して、上手にノーと言うことである。

 

キャンセル−過去の損失を切り捨てる

・「サンクコストバイアス」とは、すでにお金や時間を支払ってしまったという理由だけで、そんな取引に手を出し続ける心理的傾向のことだ。
・エッセンシャル思考の人は、勇敢に自分の過ちを認め、悪循環を抜け出すことができる。サンクコストにとらわれず、駄目な行動をすっぱりと切り捨てるのだ。
・自分の失敗を認めたとき、初めて失敗は過去のものになる。失敗した事実を否定する人は、けっしてそこから抜け出せない。
・いつもやっているからという理由でそれをやめられない傾向を「現状維持バイアス」と呼ぶ。
・ゼロベースという考え方を自分の仕事や生き方に当てはめてみよう。まっさらな状態から、時間やお金やエネルギーの使い方をあらためて考えてみよう。ただ惰性で続けていることは、すぐにやめるべきだ。

 

編集−余剰を削り、本質を取り出す

・編集はエッセンシャル思考の技術である。不要なものや余分なものを容赦なく削り、作品の本質を取り出す仕事だ。
・まずは立ち止まって、様子を見る。すると、全体の流れがクリアになる。「より少なく」というエッセンシャル思考のやり方は、すぐれた編集術でもあるのだ。
・エッセンシャル思考で生きるということは、削除と凝縮と修正を、日々の習慣にすることだ。まるで呼吸するように、自然と生き方を編集しよう。

 

線引き−境界を決めると自由になれる

・自分で線を引かなければ、自分の領域は守れない。あるいは誰かが勝手に、もっとも望ましくない形で線を引いてしまうかもしれない。
・エッセンシャル思考の人は。境界線を上手に利用する。一線を引くことで自分の時間を守り、他人からのよけいな干渉を防ぐのだ。
・時間やエネルギーを他人に奪い取られないためには、頑丈な塀を立てるしかない。ただし、頼み事をされるたびに塀を立てるのでは間に合わない。ゆずれない線をあらかじめ明確に引き、不用意に入ってこられないようにしておいた方がいい。

 

まとめ

あなたは他人からの影響や、過去の失敗、いわゆる常識や過去の慣習にとらわれ、自分自身が身動きが取れなくなっている感覚を持ってはいないだろうか。

他者や過去にとらわれていると幸福感を感じられないどころか自分自身の人生への責任感さえも削がれていってしまう。

 

自分らしく生きるためにこの捨てる技術というのはおおいに役に立つものである。
捨てるためには、自分の軸というものをじっくりと熟成させていくことが大切です。

自分の中で人生や仕事の目標やあり方を設定してしまうのです。
そしてそれにそぐわないものは拒絶し、切り離すのです。
必要なものが明確でなければ、捨てるものも明確になりませんよね。

そのことによって多かれ少なかれ、代償を払うことになるかもしれない。
けれども長い目で仕事や人生を考えたときには様々な呪縛から解き放たれ、自分らしく生きることができるということは非常に幸せなことだ。

つまりこれは主体的に人生を選択しているということだ。
とらわれた環境や自分を追いつめる他者からの影響から独立し、自分自身で人生の操縦桿を握っているということなのです。
どんな立場に置かれようと、自由であり続けることができるのです。

捨てる技術を研ぎすませることで、より得るものも増えるのではないでしょうか。

 

 

投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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