孤独−考えるためのスペースをつくる
・多数の瑣末なことの中から少数の重要なことを見分けるためには、誰にも邪魔されない時間が不可欠だ。
ただし、この忙しい世の中で、そんな余裕が自然に生まれるわけがない。
あえて時間をとらなければ、誰も考える余裕など与えてくれない。
・非エッセンシャル思考の人は、とにかく目の前のことに反応する。だがエッセンシャル思考の人は、すぐに飛びついたりしない。調査と検討にたっぷり時間をかけることを選ぶ。
・集中は向こうからやってくるものではない。だから、集中できる状況に自ら飛び込んでいくことが必要なのだ。
洞察−情報の本質をつかみとる
・あらゆる事実には、本質が隠されている。
・要点に目を向ける訓練をすると、これまで見えなかったものが見えてくる。
点の集まりではなく、点同士をつなげる線に気づくことができる。
・エッセンシャル思考の人は、目と耳がいい。すべてに注意を向けることが不可能だと知っているので、話しの空白を聞き、行間を読む。
遊び−内なる子供の声を聴く
・遊びは、それ自体を目的とした行動だ。何かのためでなく、遊びたいから遊ぶ。どこにもたどり着かない行動は、一見無駄なようにも思える。しかし実はそうした遊びこそ、人間にとって不可欠な行動なのだ。
・遊びは本質を探究するのに役に立つだけでなく、それ自体がどこまでも本質的である。
睡眠−1時間の眠りが数時間分の成果を生む
・私たちの最大の資産は、自分自身だ。自分への投資を怠り、心と体をないがしろにすると、価値を生み出すための元手がなくなってしまう。
自分という資産を守らなければ、世の中のために働くこともできないのだ。
・非エッセンシャル思考の人は、睡眠を一種の義務のように考えている。
一方でエッセンシャル思考の人は、睡眠を武器だと考え、自分の力を引き出すために活用している。計画的に十分な睡眠をとることで、仕事の質を最大限に高めているのだ。
・たっぷり眠ろう。そうすれば洞察力が高まり、発想が広がり、より少ない時間でより良い成果を上げることができる。
選抜−もっとも厳しい基準で決める
・完璧な選択肢はすぐにやってくるかもしれないし、中々現れないかもしれない。
だが、厳しい基準を設けるというその行為は、間違いなくあなたに自由を与えてくれる。
他人や世の中や偶然に決められるのではなく、自分自身で選ぶ自由だ。
「仕方なく」選ぶのではなく、「選びたいから」選ぶ自由だ。
・非エッセンシャル思考の人はいつも、消極的な基準でものごとを選んでいる。
「上司にいわれたからやる」「誰かに頼まれたからやる」、あるいは「みんながやっているからやる」という基準だ。
まとめ
ものごとを見極めるときに何を基準にしているだろうか。
ついつい、まわりの人がやっているからとか、上司にいわれているからと主導権を他者に渡していないだろうか。
また忙しい仕事に追われて、仕事を言い訳に選択する時間を手放していないだろうか。
忙しくてできないのではなくて、選択するのが面倒だから忙しくしているのではないだろうか。
自ら選抜する権利を手放し、他者に委ねることは非常に楽なことである。
しかし、そのつけは何倍にもなって返ってくることを肝に銘じた方がいいのです。
自分自身が主体となって、本当に自分に何が必要なのかという視点を常に持って自らの責任において見極めていくことが必要だ。
遊ぶ時間、睡眠の時間、そして考える時間。
それは自分自身が選択してつくっていくことでしか生まれない時間なんだ。