■「学ぶ習慣」はビジネスパーソンが持つべき最重要資産
・大変の時代、大変しないと大変だ。
・「最大の年金は仕事である」
・「学ぶ習慣」という財産形成。
☆若くして学べば壮にして成すあり。
壮にして学べばおいて衰えず。
老にして学べば死して朽ちず。 (佐藤一斎)
・三つの学びの要素。「座学」「師」「修羅場」は1:2:7で。どれが欠けても大成できない。
■座学からは原理原則を体系的に学べる
・カギはアフター6と週末。可処分時間を充電に充てる。
・可処分時間配分法
① 体を休める(睡眠をとって文字通り体を休める)
② 体を鍛える(ジムなどに行って汗を流す)
③ 心を休める(仕事から離れて趣味や娯楽を楽しむ)
④ 心を鍛える(読書や勉強会への参加などの座学)
・無用の学と有用の学。「一日4度のメシを食え、一度は活字のメシを食え」。
・有用の学を7割、無用の学を3割で読む。仕事に直結しない無用の学で教養の裾野を広げることが重要。
☆「職業的技術25%、革新的創造力25%、教養50%」(ジョセフ・パジール「マネジャーが身につけておくべき能力の内訳」)
・書友を所有することの大切さ。
・スキル(仕事力)は仕事をこなすことで身につく。マインド(人間力)の原点は「信頼と尊敬」にある。スキルにマインドが加わるとリーダーが生まれる。
・ヘンリー・ミンツバーグによる学問の3分類
①クラフト(仕事における経験・技・スキル)
②アート(直観力、創造性などの教養)
③サイエンス(論理術、分析力などの実用)
・有用の学は語学、BS・PLリテラシー(財務諸表を読みこなす力)、ITリテラシー(情報を効率的に検索できる能力や新しいトレンドへの感度)の3つが重要。
・セミナーに参加しているという自己陶酔に浸らない。
■師について
・上司から学ぶもの「仕事のスキル」「人生の知恵や生きる勇気」「良質の人脈づくりのための糸口」。
■修羅場をくぐることで力は身につく
・「体験」と「経験」の本格的な違い。「体験」から何かを学び取ることを「経験」という。人が真に成長できるかどうかは、人生はどれだけ多くの経験を積んだかで決まる。
・経営者を目指す人に必要なのは経営学ではなく経営力。座学で学ぶことができるのは経営学であり、修羅場をくぐることでしか身につかないのが経営力である。
・失敗経験がない人は成功することができない。大過がないということは大功もない。
・知識は限界を設定するだけである。「知高行高人間」を目指す。
■まとめ
リーマンショック、東日本大震災などを経て、現在の日本は第二の戦後ともいわれるほどの大変化の時代。
今までの常識や知識が通用しなくなり、個人での変化が求められる時代ですよね。そんな中で変化に対応する、もしくは変化の先端を行くためにも「学び」というのはもっとも重要な要素だと実感しています。
今回のポイントとしては前回のテーマで出てきた可処分時間を活用して、それに学びの時間を配分すること。「忙しい」「時間がない」と我々サラリーマンはついつい言い訳をしてしまうわけですが、可処分時間は自ら生み出すものと肝に銘じて学びの時間をとることが重要ですよね。
そして、学ぶ内容も直接ビジネススキルなどに通じる「実用の学」に偏らず、教養という緊急でないが重要な分野である「無用の学」についても7:3のバランスで着手するということ。
最後に体験を通して経験を得ること。座学・師・修羅場のうち最も学びを得る即効性のある修羅場を体験すること。知識を吸収することに熱中しすぎて、それを活かさなければ全く用をなさないということを認識しなければならない。目指すは「知高行高人間」ですね。