すべての悩みは対人関係−嫌われる勇気


なぜ自分のことが嫌いなのか

・短所ばかりが目についてしまうのは、あなたが「自分を好きにならないでおこう」と、決心しているからです。

・わたしにできることとしては、まずは「今の自分」を受け入れてもらい、たとえ結果がどうであったとしても前に踏み出す勇気を持ってもらうことです。アドラー心理学では、こうしたアプローチのことを「勇気づけ」と呼んでいます。

・なぜ短所ばかり見つめ、自分を好きにならないでおこうとしているのか?それはあなたが他者から嫌われ、対人関係のなかで傷つくことを過剰に怖れているからです。

・「悩みを消し去るには、宇宙のなかにただひとりで生きるしかない」。

 

すべての悩みは「対人関係の悩み」である

・われわれは孤独を感じるのにも、他者を必要とします。

・「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである。」

・個人だけで完結する悩み、いわゆる内面の悩みなどというものは存在しません。

 

言い訳としての劣等コンプレックス

・人は無力な存在としてこの世に生を受けます。そしてその無力な状態から脱したいと願う、普遍的な欲求を持っています。アドラーはこれを「優越性の追求」と呼びました。

・劣等感それ自体は、別に悪いものではない。劣等感は努力や成長を促すきっかけにもなりうるものです。

・劣等コンプレックスとは、自らの劣等感をある種の言い訳に使い始めた状態のことを指します。

・本来はなんの因果関係もないところに、あたかも重大な因果関係があるかのように自らを説明し納得させてしまう。アドラーはこれを「見かけの因果律」という言葉で説明されています。

 

人生は他者との競争ではない

・「優越性の追求」とは、自らの足を一歩前に踏み出す意思であって、他者よりも上を目指さんとする競争の意思ではありません。

・健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、「理想の自分」との比較から生まれるものです。

・対人関係の軸に「競争」があると、人は対人関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れることはできません。

 

直面する「人生のタスク」をどう乗り越えるか

・まず、行動面の目標は「自立すること」と「社会と調和して暮らせること」の2つ。そしてこの行動を支える心理面の目標が「わたしには能力がある」という意識、それから「人々は私の仲間である」という意識です。

・これらの目標は、アドラーのいう「人生のタスク」と向き合うことで達成できるわけです。

・ひとりの個人が、社会的な存在として生きていこうとするとき、直面せざるをえない対人関係。それが人生のタスクです。

 

「人生の嘘」から目を逸らすな

・世間はいつでも危険なところになりうるし、あらゆる他者を「敵」と見なすことも可能なのです。

・アドラーは、さまざまな口実を設けて人生のタスクを回避しようとすることを指して、「人生の嘘」と呼びました。

・アドラーは、人生のタスクや人生の嘘について、善悪で語ろうとしていません。いまわれわれが語るべきは、善悪でも道徳でもなく、“勇気”の問題です。

・アドラー心理学とは「勇気の心理学」であり、同時に「使用の心理学」である。

・目的論の立場に立って、自らの人生を、自らのライフスタイルを、自分の手で選ぶのです。われわれにはその力があります。

 

 

まとめ

生きている限り悩みは付き物ですよね。
アドラーは「すべての悩みは対人関係にある」と断言します。

悩みのない暮らしをしたいならば、宇宙の中でひとり孤独に暮らすしかないとまで言っています。

他の人と比べることによって、人生に言い訳をしていませんか?

人の生活をうらやんだり、人の能力が自分の能力より優れていると思い込んで妬んだり。。。

それらは、すべて原因論の立場に立って、本来ありもしない原因を勝手に自分の中でつくっているからです。
いわば、できない理由をつくることによって自分を守っているのです。

 

ここで重要なのは「人生のタスク」という言葉。

それは「自立すること」「社会と調和して暮らすこと」の二つに要約される。

これは、自分と向き合い、自分を認め、他者をも認める生き方。

 

わたしたちは人生における様々な場面で「人生のタスク」に直面します。

そしてそれにどう対処するのかの決定権はわたしたちが握っているのです。

 

劣等コンプレックスに苛まれ、悩みの多い人生を選ぶのか。

自分と向き合う勇気を絞って、目的論的立場に立って一歩でも前に進むのか。

 

それはあなたの選択次第なのです。
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投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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