■脳を鍛えるスポーツジムでの教訓
●一流の中の一流になるには、1万時間の集中的訓練が必要
●時間をかけて集中的訓練をすれば、誰でもパフォーマンスを改善することができる。
●日常業務を集中的訓練の場にせよ。そのために
・自分がどのくらいやれているか、次回はどのような改善が可能かを評価する
・建設的なフィードバックを得る
・チャレンジングではあるが、サポートがあれば達成できるような目標に取り組む
●自分を他人と比較するのではなく、自分自身と比較せよ。
●将来の計画を立て、目標を設定せよ。その上で現在においてベストを尽くせ。
■人間は複利計算のように進歩する
・1週目で1%改善すれば、2週目には1%改善したスキルの1%がさらに改善されることになる。
・集中的訓練自体を自分の生活の一部に組み込んでしまえば、複利計算的な改善が際限なく続いていく。
■なぜ「新年の決意」はむしろ有害なのか
・ほとんどの場合「新年の決意」は有効ではない。88%の人が、新年の決意を守り通すことができない。
・1月の第1週が終わる時点で、元日に建てた決意を守れている人はたったの75%。つまり四人に一人はほんの7日間ですら継続するだけの意志力を持ち合わせていない。
■脳は作り直すことができる
・脳の報酬系・動機系に作用する脳内化学物質が脳の奥深くで習慣というものを見事に作り上げる。その結果、毎回無意識的に同じやり方をとることになる。何かするたびに意識的な決定が必要になると脳が疲れてしまうからだ。
・新しいことを学んだり、新しい行動を始めたりすると、脳の神経細胞の間に「新しい接続」が生まれることになる。
■どんなことでも30日続ければ「脳」はだまされる
・まず実現したい変化を選び、その新しいやり方を30日間毎日やり続ける。すると、30日たったころには、その新しいやり方が習慣となって、無意識にできるようになっているはずだ。
・脳が新しい神経接続を形成するまでに最短で21日もあれば大丈夫。
■「ネガティブ」な習慣を破る「ポジティブ」な習慣
・人間というのは、頭の中で始終何かを考えている。その都度見るもの聞くものについていつも音声解説が付いている状態だ。その解説の方向性を決めているのが、心の習慣。心の、とはいっても他の習慣と変わらないくらい強力なものである。
・賦活事象(きっかけとなる出来事・ストレス)⇒信念(思考、思い込み)⇒結果
・結果をもたらすのは賦活事象ではなく、結果として生じる感じ方や振舞い方の原因になるのは、賦活事象そのものではなく、賦活事象についての信念である。
・信念が、その人の感じ方や振舞い方を決める。だから、信念には目標達成の手助けをする力がある。他方、その邪魔をする力もある。
■あなたの人生に奇跡を起こす(まだ)の魔力
・言葉には、あなたを救う魔力がある。カギとなるのは(まだ)の力。壁にぶつかった時、不思議な力が湧く。
・体は心を変化させ、心は体を変化させることができる。
・元気がなくなった時、それから何か目標を目指して頑張ろうと思った時、エクササイズと「まだの力」が効力を発揮する。
■つまずきを不運と思わずきっかけとする
・初期段階でつまずいてそのまま失敗してしまう人もいるけれど、最終的に成功する人というのは、そのつまずきを不運だと思わず、自分の決意を強化するためのきっかけだと思える人である。
・どこからでも「やり直し」がきくのが人生。つまずいたからといって転んでしまうとは限らない。
■まとめ
大事なことは脳の機能や習性を理解して、自分の脳を使うということにあります。
脳は作り直すことができるし、脳はだますことができる。
賦活事象(起こった出来事)に対する反応に対する思い込みが自分の人生の結果を悪くしてしまうことがあるということを知り、反応に対する信念を変えることで結果を好転させる。
そのための方法が心身ともにポジティブな習慣であるということです。
30日間の心身ともに良い習慣が、無意識のうちに脳をだまし、どんなネガティブな出来事が起こったとしてもそれをポジティブに変換してしまうのだろうと思います。それは動機系脳内化学物質の分泌という科学的な根拠があります。
脳に支配されるのではなく、行動により脳を支配する。これこそが自分の「影響の輪」を自分の中で広げていくポイントではないのかなと思います。