世界を変える3つの革命的変化-未来の働き方を考えよう


産業革命に匹敵する社会の変化?

・驚くべきスピードで進行するグローバリゼーションの潮流、人口増加率や経済成長率の国家間格差による、国と国のパワーバランスの大きな変化。

・産業革命期には王侯貴族を社会の支配層から引きずり降ろし、平民出身の企業家が力を握る幕開けを演出した。この「パワーの移行」があったからこそ、産業“革命”と呼ばれる。

 

大組織から個人へ by IT革命

・ITの進化は、これまで圧倒的な力を持っていた国や大企業の大きな組織から、今まではそれらに従属するしかなかった個人や、個人が集まっただけのネットワークへ、パワーシフトを起こしている。

・個人や小企業、NPOなどのコミュニティでも、国家や大組織に対抗できるほどのパワーが持てるようになった。だからIT“革命”という言葉が使われる。

・デジタルの世界では、個人や企業が国境を超えることが極めて容易で、両者とも国を超えた活動をごく自然に受け止め始めている。

・IT技術の進化は、国家や大組織の力を減じる一方、今の、そして未来の全ての個人に、自らの意思と選択によって、新しい可能性を追求できる機会を与えてくれている。

 

先進国から新興国へ by グローバリゼーション

・「グローバリゼーション=世界がつながること」は、より大きな意味で、私たちの働き方に根本的な影響を与える。

・グローバリゼーションによって世界がつながり始めると、他国にはない制度や考え方を、一国内で維持することが難しくなる。制度や考え方も世界で平準化されていくからである。

・世界規模での同一労働・同一賃金という原則は、「給与は仕事の対価である」という考え方に基づいており、今まで日本の組織が維持しようとしてきた年功序列型の賃金秩序と真っ向からぶつかる。

・グローバリゼーションの進展と人口構成の大きな変化により、これまで他国の犠牲の上に成り立っていた先進国の人たちの生活と働き方は、大きく変わらざるをえない。

 

ストックからフローへ by 人生の長期化

・IT革命とグローバリゼーションに続き、私たちの働き方に大きな影響を与える3つ目の要素が、人生の長期化、すなわち、寿命が大幅に伸びる可能性。

・寿命100歳となる時代には、働き方も大きく変わる。65歳の一律定年など不可能で、みんな80歳くらいまで働かないと、個人の生活も社会も立ち行かなくなる。そんな時代では、一生一つの仕事は非現実的。

・どこに住み、どんな仕事をしたいか、どの程度の時間働きたいか、どれくらいの収入が欲しいかなどが、半世紀も変わらないと仮定するのは無茶な話である。

・人生100年の時代になれば、ストック(資産)が多いことより、その時々に何らかの価値を生み続ける「フローの力」の方が重要になる。たとえば、貯金はあるけれど自分で稼ぐ力のない人よりも、貯金はないけれど、自分で稼ぐ能力のある人。

・人生100年時代には、組織を離れても稼げる力や、年齢を重ねても新しいものに挑戦できる好奇心や前向きな姿勢、見知らぬ人とも良好な関係を築ける人づきあい能力などが、人生の豊かさを決める。

 

 

 

まとめ

未来の働き方が変わる。それは「IT革命」「グローバリゼーション」「人生の長期化」の3つの劇的な“革命的”と社会的変化によって引き起こされる。

IT革命により、「組織」から「個人」という流れが強まり、グローバリゼーションにより日本国内で常識だったことが徐々に国際的視点で見れば非常識になる。

 

この二つの革命的出来事に関しては新聞等からの情報でも比較的よく耳にすることだったのですが、この本を読んで私がとくになるほどと感じたのは3つ目の人生100年時代のストック型人生からフロー型人生への変化ということです。

 

定年まで一つの会社で一生懸命働いて、住宅ローンを返済しつつも貯金をして老後は年金の補助を得ながら悠々自適の生活をするというのが今までの黄金パターン。

定年までのストックで必ずしも死ぬまで幸せに暮らしていけるという保証がなく、長生きするということが決して幸せだと言えない時代になってきている中で、一生一つの仕事という概念は逆に非常識的なことになってきているように感じました。

会社に守られているという意識を捨てて、仕事の対価として報酬を得ることを意識して稼ぐ力というものを身につけなければ、これからの世界では生き残れないと危機感を持ちますね。
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投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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