「考える力」と「表現する力」を磨く法ー「考える力」をつける本


「考えるきっかけ」をどうつかむか

・世界について考えようとするときには、まず、頭の中から「世界」という言葉を追い払おう。

そのうえで、日本、もっというなら、身の周りの日常性に思いを凝らす。そこから、世界へと、考えを広げていく。

・「ストローの穴から天井を覗く」。日本から世界を覗くのも、世界から日本を覗くのも、はなから全体を覗こうとしても覗けるものではない。

小さく覗いて、大きく育てる。そんな心構えのほうが効果を上げるのではあるまいか。

・「同質性」を知って得るものはただの「安心」だが、「異質性」を知って得るものは「知」の楽しみである。

・「同質性」と「異質性」の問題を「知的に整理」してゆけば、ほんとうは、日本とか日本人とかいうものも存在していないのかもしれない。

そこへ思いが至ったとき、わたしたちの意識は、限りなく自分という一人の人間へ、自分の暮らす一つの地域へと帰っていく。

 

「書くこと」は「考えること」

・できるだけ身近な問題に目を向けることから、次第に視野を広げてゆくという「物の見方」、「考え方」は、思考の一つの方法であると同時に、「書き方」の方法でもあるはずだ。

・「書くこと」は、「思うこと」や「考えること」をさらに深化させる、自分自身のこころの奥への小さな旅なのである。

その旅によって、人は、新しい自分を、新しい自分の「考え方」、「ものの見方」を発見するだろう。

・「なぜ?」という問いこそ文章を書かせ、先へ先へと書き続けてゆくエネルギーの源なのである。

・「考え方」とは、自らに「なぜ?」と問いかけながら深さを獲得ししてゆく方法ではなかったのか。多くを考えて、多くを捨てる。「考え方」とは、問いかけによる「削り方」なのである。

 

「情報」を生かすための考え方

・情報は「情報」という名札をつけて、そこらに転がっているものではない。人間が、その気にならない限り、「情報」というものはない。

・人の命に関わるような情報も、人の命に関係する立場にある人が、命の問題に人間として誠実に立ち向かおうとすることによって、はじめて「情報」として存在することになり、生きてくるのである。

・まことに「情報」の生かし方とは、人生の選択の問題であり、判断であり、決定であり、そして勇気である。

 

議論の方法

・「論理的」イコール「正しいこと」とは限らない。

「論理的」という言葉には、どこか肩をいからせ、目を吊り上げたような気配があるけれど、「筋道」には、語り合いながら森の中の道を歩いてゆくような風情がある。

・結局は肯定的な結論に落ち着くにしても、否定があってこそ議論の幅が広がり、結論としての「肯定」が、くっきりと際立ってくる。

・人は好んで「論理」ということを口にするけれど、早い話が、それは「直感」を筋道立てて説明することに過ぎないのではあるまいか。

・論理も筋道も直感も、感動にはじまるのである。ものごとにこころ動かすこと少ない人は、筋道を立てて論理的に考えること少ない人であるはずだ。

・こう書き、語れば、人に理解してもらえるだろうかと、常に自分を振り返り、批判しながら、他人に納得してもらえるような説得力のある表現を探し求める行為こそが客観性を求める作業なのである。

 

 

まとめ

大きな部分にばかり目がいって抽象的になってしまうということはありませんか?

 

結論を急ぎすぎると、考えも面白みがなくなってしまいますよね。

小さな部分から、考えを巡らせて大きく膨らませていくという思考をしていく。

「なぜ?」「なぜ?」と問いかけながら。

すると、想像力が働いて、もっと大きいものが考えだせるかもしれない。

結果からプロセスをたどると物事は面白くない。

プロセスを積み上げながら、考えをまとめていきたいものです。

 

そして、それは表現するときも同じことがいえる。

例えばブログ。

すでに完成された先人が到達したことをなぞっているものよりも、

未熟でも自分自身の言葉を用いて、リアルで身近な経験を綴られているもののほうが面白いですよね。

そういう意味で「日常性」というのは、どんなブログにも適用されるキーワードなのではないでしょうか。

そして、自分なりの「筋道」を持ちながらも、どうしたら読み手に喜んでもらえるのだろうかと常に客観性を求めることが大切ですね。

 

拙いながらもブログを書く身としては、非常に参考になる内容でした。

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投稿者: Masahiro Ito

サーフィンとマラソンをこよなく愛する自称ソーシャルサラリーマン。 自分自身がメディアとして発信できる新しい時代の波に乗るために奔走中。 伊藤人語では、読書初心者の方にポイントを紹介。 僕が薦める本に興味を持ってもらえればこれ幸いでございます。

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