人間は裏では感情九割、理性一割で動く
・まずは、自分の感情を客観的に冷静に見ることができていなければならない。
そして、理性を介在させ、感情を制御する。その上で重要になるのが、相手の感情を理解しようといているか、だ。
・人間は、表では理性九割、感情一割で振る舞うように見えるが、裏では感情九割、理性一割で動くことも珍しくない。
そのくらい、人間は実は感情的な生き物なのだ。
理屈で納得させようとしてもうまくいかない
・表面的には理屈通りに進んでいたとしても、頭で納得するだけでは交渉は成立しないのだ。
・相手の感情的な内面の状態を、相手以上に深く理解しようという感受性を持つ必要があるのだ。
沈黙を恐れるな、間を置いて話をせよ
・意識すべきは、相手が話した後に、いったん、間を置くことだ。相手の話に深く入り込もうという、物理的な時間を稼ぐことによって、自分が相手に返す内容も、そしてその言葉も精査することができる。
言葉として組み立てる、時間的な余裕を手に入れることができるのだ。
・すぐ反応するのは、自分に自信がないという側面もあるし、深く相手に入り込めていない側面もある。だからこそワンテンポの間を意識することだ。
人生の決定を焦らない
・二〇代後半から三〇代前半にかけては、人生の決定を焦らない。
・焦って下した決定というのは、必ずどこかで綻びが出てくるものなのだ。落とし穴が待っているのである。
・決断をすること以上に、決断を留保することには勇気が必要なのである。
・年をとっていけばいくほど、決断の大切さよりも、決断できるにもかかわらず、あえて意識的にワンテンポ遅らせ、判断を留保することが、いわゆる人生の知恵だということに気づけるようになっていく。
人と対立することは無意味である
・自分の存在に対して不安があるから、敵をつくったり、対立軸をつくったり、物事を白黒に分けてトレードオフをつくりたがるのだ。
・弱い人間ほど、敵が欲しくなる。敵は、存在の不安から生まれるのだ。
・自分と言う存在に対して、自分自身で認めることができている人、自信がある人は違う。
自分を愛するという気持ちを持ったとき、人間は敵をつくらなくても済むようになる。
・他者によって自分が規定されるわけではなく、自分が自分自身を知り、信じることにより、他者との関係性の中で自分の存在を規定しなくてよくなるのである。
目の前の地味な仕事をこなすことが成長の近道
・今の仕事に対して、自分なりに最高の喜びを見出すことができるか。ということを常に自問しながら仕事をしてきたかどうか。
・大事なことは目の前にある完璧ではない環境の中で、自分がどのような意味を見出せるか、ということである。
・遠くも目標を見るのはかまわない。しかし、まずやるべきは、目の前にあるものの中から意味を見出す努力である。
理不尽なことを学びに変えていく
・問題の捉え方を変えれば、理不尽なことですら、学びになることに気づける。
・敵の中から自分が学べる材料を探してきたときに、その敵は感謝の対象に変わっていく。
それを延々と繰り返していく人生はたしかにつらいが、今の段階で付き合わなければいけない人であれば、その人を憎しみの対象ではなく感謝の対象に変えていくしかないのである。
・相手のペースに乗ってあげるくらいの気持ちであれば、状況は変わる。
そうした人の存在は、どんどん小さくなっていく。かわいそうな人だとわかる。
・余裕が大事なのだ。余裕を持たなければ、人生は楽しめなくなる。
生活の中で、精一杯にならないよう気をつける。そして同時に、自分のキャパシティを大きくしていく。
自分の器を思考力や感受力も大きくしていく。そうすることで、余裕はさらに大きくなっていくのである。
まとめ
組織の中で働いていると何かと理不尽に感じることも多いですよね。
理不尽だと感じながらその感情を持ったまま仕事をしていると、仕事へのヤル気や熱意が消失してしまう。
自分の仕事への誇りが持てずに仕事への自身すら失うという負のスパイラルに陥るという経験は誰しもあるのではないでしょうか。
一見理不尽だと思われることも、問題の捉え方を変える。
つまり、自分目線でなく相手の目線に置き換え、相手の立場を理解する。
そうすることで自分の肚に落とし、その仕事に対してなんらかの喜びを見つけること。
それが負のスパイラルを回避することだと考えられます。
すぐに感情的になり自分の正論を押し通すのではなく、
相手のペースに自分が乗ってあげるというような心の余裕を身につけなければならないと感じますね。